弊社はAmazonや楽天市場などのECモールを中心として、売上向上に向けたサービスを展開しています。
今回は日々の業務で培ったノウハウから、本記事ではAmazonのビジネスレポート・売上レポートの見方と、データを活かした分析・改善方法について徹底的に解説をしていきます。
「ビジネスレポートの項目が多すぎてどこを見ればいいかわからない」「売上レポートとの違いが曖昧」「データは見ているけれど改善につなげられていない」といった悩みを抱えている店舗様も少なくないのではないでしょうか?
本記事を最後までご覧いただくことで、ビジネスレポートの基本から実践的な分析手法、さらに売上改善への落とし込み方まで一気に理解できるようになります。ぜひ最後までご覧ください!
Amazonのビジネスレポートとは、セラーセントラル上で閲覧できる販売パフォーマンスの分析ツールです。注文商品売上やセッション数、ユニットセッション率(転換率)、カートボックス獲得率など、Amazon運営に不可欠な指標がまとめて確認できます。
「売上レポート」と混同されることがありますが、両者は役割が明確に異なります。ビジネスレポートが売上・アクセス・転換率といった販売パフォーマンスの分析に特化しているのに対し、売上レポートはペイメントレポートと呼ばれることもあり、入金額や手数料・キャンセル・返金を含んだ収支データの確認に適しています。
つまり、日々の販売データの分析や改善施策の立案にはビジネスレポート、経理処理や利益計算にはペイメントレポート(売上レポート)と使い分けるのが基本です。
Amazonのセラーセントラルでは、ビジネスレポート以外にも複数のレポートが提供されています。代表的なものを把握しておくと、目的に合ったデータを素早く参照できるようになります。
| レポート名 | 主な用途 | 確認できるデータ |
|---|---|---|
| ビジネスレポート | 販売パフォーマンス分析 | 売上・セッション・転換率・カートボックス獲得率など |
| ペイメントレポート | 入金額・収支の確認 | 手数料・キャンセル・返金を含む実入金データ |
| 注文レポート | 個別注文の詳細確認 | 注文番号・配送先・購入商品など |
| FBAレポート | FBA在庫・配送管理 | 在庫健全性・返品理由・長期保管手数料など |
| 広告レポート | 広告パフォーマンス分析 | インプレッション・クリック・ACoS・広告売上など |
売上改善を目的とするなら、まずはビジネスレポートを中心に分析し、必要に応じて広告レポートやFBAレポートと組み合わせて確認するのがおすすめです。
日々の業務が忙しく、データ分析に時間を割けていない店舗様も多いのではないでしょうか?しかし、ビジネスレポートを定期的に確認することで「感覚的な運営」から「データドリブンな運営」へ転換することができます。
たとえば、売上が下がった際に「なんとなく最近調子が悪い」ではなく、「セッション数は維持されているがユニットセッション率が低下している→商品ページの改善が必要」といった具体的な打ち手に落とし込めるようになります。このように、ビジネスレポートは売上の変動要因を特定し、改善アクションにつなげるための基盤となるツールです。
ビジネスレポートの数値分析、「見て終わり」になっていませんか?
Finnerでは、Amazonのデータ分析から広告運用・商品ページ改善まで一気通貫でご支援しています。ある生活家電メーカー様ではACoSを42%から19%に半減させ、利益率を大幅に改善。また別の支援事例では、事業KPIに即した広告運用を設計し開始1ヶ月で売上に好影響が生まれた実績もございます。
店舗無料分析に申し込む(無料) →ビジネスレポートの開き方はシンプルです。セラーセントラルにログイン後、上部メニューの「レポート」→「ビジネスレポート」の順にクリックするだけで遷移できます。
ビジネスレポートには大きく分けて3つの画面が用意されています。それぞれ表示されるデータの粒度が異なるため、目的に応じた画面を使い分けることが重要です。
売上ダッシュボードでは、直近の注文商品売上・注文商品数・品目あたりの平均商品数・品目あたりの平均売上をグラフ形式でリアルタイムに近い状態で確認できます。前日分や直近数日のざっくりとした売上推移を把握したい場合に便利です。
日別・週別・月別の単位で、売上やセッション数、転換率などを時系列で確認できる画面です。曜日ごとの販売傾向や月別の売上トレンドを把握するのに最適で、セール期間の効果検証にも活用できます。画面上部の折れ線グラフで視覚的にも変化を捉えやすくなっています。
最もよく使う画面がこちらです。商品(ASIN)ごとの売上・セッション・ユニットセッション率・カートボックス獲得率などを一覧で確認できます。親ASIN単位と子ASIN単位の2パターンがあり、バリエーション商品を扱っている場合は子ASINベースで確認すると、カラーやサイズごとのパフォーマンス差が明確になります。
各項目の列をクリックすると昇順・降順で並び替えが可能なため、「セッション数が多いのに売上が低い商品」などの問題商品をすぐに特定できます。
※関連記事:Amazonセラーセントラルとは?できることや活用方法について徹底解説!
ビジネスレポートでは12個の項目を確認できますが、すべてを毎日追う必要はありません。ここでは全項目の概要を整理した上で、特に重要な6つの指標を詳しく解説していきます。
| 項目名 | 概要 | 重要度 |
|---|---|---|
| 注文商品売上 | 注文された商品の総売上金額 | ★★★ |
| セッション | 商品ページへの訪問者数(24時間以内は同一ユーザー1カウント) | ★★★ |
| ユニットセッション率 | セッション数に対する購入割合(転換率) | ★★★ |
| 平均販売価格 | 注文された商品の平均単価 | ★★★ |
| カートボックス獲得率 | 自社がカートボックスを獲得している割合 | ★★★ |
| ページビュー | 商品ページが表示された回数(リロードも含む) | ★★☆ |
| 注文された商品数 | 注文された商品の個数(ASIN単位) | ★★☆ |
| 合計注文商品数 | 注文された商品のユニット数合計 | ★★☆ |
| 品目あたりの平均売上 | 1品目あたりの平均売上金額 | ★☆☆ |
| 品目あたりの平均商品数 | 1品目あたりの平均購入個数 | ★☆☆ |
| 注文品目数セッション比率 | セッション数に対する品目注文割合 | ★☆☆ |
| 平均出品数 | 対象期間中の平均出品商品数 | ★☆☆ |
※2022年3月以降、ページビューとセッションは「モバイルアプリ」「ブラウザ」別に分かれて表示されるようになりました。モバイルとPCで異なるユーザー行動の差を分析する際に活用できます。
セッションとは、商品ページに訪問したユーザー数を表す指標です。同一ユーザーが24時間以内に何度アクセスしても原則1カウントとなるため、ページビューよりも正確な「訪問者数」の把握に適しています。
セッション数が少ない場合は、そもそも商品が検索結果に表示されていない・クリックされていない可能性が高いため、SEO対策や広告によるインプレッション増加が必要です。
※関連記事:【基本編】Amazonのセッションとは?セッション数を増加させる施策6選!
ページビューとセッションは混同されがちですが、カウント方法が異なります。
| 指標 | カウント方法 | 特徴 |
|---|---|---|
| ページビュー | ページが表示されるたびにカウント(リロードも含む) | 実際の訪問者数よりも多くなりやすい |
| セッション | 24時間以内の同一ユーザーは1回としてカウント | 訪問者数の実態に近く、分析指標として信頼性が高い |
日常的な分析にはセッション数を基準にすることをおすすめします。ただし、ページビューがセッションに対して極端に多い場合は、ユーザーが何度もページを見返している(=購入を迷っている)可能性があり、商品ページの情報不足を示唆するシグナルになることもあります。
ユニットセッション率は、商品ページを訪問したユーザーのうち、実際に購入した割合を示す指標です。Amazon全体の平均的なユニットセッション率はジャンルによって異なりますが、一般的に3〜5%程度が目安とされています。
この数値が低い場合は、商品ページに到達しているにもかかわらず購入に至っていないことを意味します。具体的には、商品画像の訴求力不足、商品説明の情報不足、レビュー評価の低さ、価格競争力の弱さなどが原因として考えられます。
注文商品売上は文字通り注文された商品の総売上金額です。平均販売価格と合わせて確認することで、「売上の伸びが客単価の上昇によるものか、注文数の増加によるものか」を切り分けることができます。
平均販売価格を上げたい場合は、セット商品の展開やまとめ買い促進、プロモーション割引の活用などが有効です。
Amazonでは同一商品を複数のセラーが出品できるため、カートボックスを獲得しているかどうかが売上に直結します。カートボックス獲得率が低い場合、商品ページに「カートに入れる」ボタンが他セラーに表示されている状態となり、自社への注文が入りにくくなります。
カートボックス獲得率は、競合セラーの価格・配送条件・出品者評価などの複合要因で決まります。FBA利用や適正な価格設定が獲得率向上の基本施策です。
※関連記事:【基本編】Amazonのカート獲得の7つの方法や条件を徹底解説
ビジネスレポートの数値を「ただ眺める」だけでは売上改善にはつながりません。ここでは、Amazon版の売上方程式を使って、どの数値に課題があるのかを特定する分析手法を解説していきます。
EC運営における基本的な売上方程式「売上 = アクセス数 × 転換率 × 客単価」は、Amazonのビジネスレポート項目に置き換えると以下のようになります。
注文商品売上 = セッション × ユニットセッション率 × 平均販売価格
この方程式を意識してレポートを見ることで、「売上が下がった原因はセッション(集客)なのか、転換率(ページ力)なのか、客単価なのか」を切り分けて分析できるようになります。
売上方程式の各要素ごとに、よくある課題パターンと改善施策を整理します。
パターン1:セッション数が低い場合
そもそも商品ページへの流入が不足している状態です。以下の施策が有効です。
※関連記事:【2026年最新版】Amazon SEOの仕組み 上位表示対策手法を徹底解説
弊社がご支援した生活家電メーカー様では、SP広告・SB広告のキーワード設計が粗く無関連な検索語句への配信が多発していました。検索語句レポートの徹底分析とネガティブキーワードの大量設定を行った結果、ACoSを42%から19%に改善(半減以下)し、広告経由のセッションの質が大幅に向上。売上を落とさずに利益率を改善できた事例です(※社名非公開)。
パターン2:ユニットセッション率が低い場合
商品ページに訪問者は来ているが購入に至っていない状態です。商品ページの訴求力を強化しましょう。
※関連記事:Amazon商品紹介コンテンツとは?作り方や画像サイズなどもご紹介!
パターン3:平均販売価格(客単価)が低い場合
1注文あたりの購入金額を引き上げることで、セッション数や転換率が横ばいでも売上増が見込めます。
パターン4:カートボックス獲得率が低い場合
カート獲得率が低いとセッション・転換率以前にそもそも売上が立ちにくくなります。以下の対策が基本です。
パターン5:全指標が横ばいで伸びが止まっている場合
単一の指標ではなく、複数の要因が絡み合っているケースです。以下のアプローチで突破口を探りましょう。
一言コメント
Finner株式会社 代表取締役 荻野勇斗
500店舗以上のEC支援実績
売上方程式による分析に加えて、ビジネスレポートをさらに深く活用するための実践テクニックを5つご紹介します。
「日付別 売上・トラフィック」画面を使い、曜日ごとの売上パターンを分析しましょう。「週末にセッション数が上がる」「月末は転換率が高い」といった傾向が見えてくれば、クーポン配布やタイムセール出品のタイミングを最適化できます。
プライムデーやブラックフライデーなどのセールイベント前後でデータを比較し、セール施策の効果を定量的に検証することが大切です。「セール中にセッションが何倍になったか」「セール後にオーガニック売上が増加したか」を確認することで、次回のセール戦略に活かせます。
弊社の支援事例でも、Amazonのブラックフライデーに向けたセール施策を実施し、過去最高売上を達成した実績がございます。セール前の広告予算の引き上げやキーワード調整、在庫確保までを計画的に行うことが成功の鍵です。
⇒ Amazonブラックフライデーで過去最高売上を達成した支援事例の詳細はこちら
ビジネスレポートの各画面にはCSVダウンロード機能が備わっています。ダウンロードしたデータをExcelやスプレッドシートに取り込むことで、ビジネスレポート画面上ではできないグラフ作成・前年比較・商品カテゴリ別集計などの高度な分析が可能になります。
なお、ビジネスレポートは直近2年間までしかデータをさかのぼれません。長期的な分析を行いたい場合は、定期的にCSVをダウンロードして保存しておくことをおすすめします。
ビジネスレポートの「セッション」には広告経由の訪問も含まれています。そのため、広告レポートのクリック数とビジネスレポートのセッション数を突き合わせることで、オーガニック流入の割合を推定できます。
たとえば、月間セッション1,000のうち広告クリック数が700であれば、オーガニック流入は約300。この比率を定点観測することで、SEO対策の効果やブランド認知の向上度合いを間接的に計測できます。
※関連記事:【2026年最新版】Amazon広告の必要性と具体的な施策をすべて解説!
弊社がご支援した健康食品メーカー様では、他社に運用を任せていた際に「広告を回している割に売上の伸びを実感できない」という課題がありました。ビジネスレポートと広告レポートを突き合わせてAmazon全体の売上構造を整理し、商品ごとの広告配信設計を見直した結果、Amazon売上が約1.8倍まで伸長。広告の無駄打ちを削減しつつ、数字を見ながら次の一手を判断できる体制を構築できました(※社名非公開)。
ASIN別レポートを活用し、以下の観点で商品の健全性を定期チェックしましょう。
これらを週1回以上のペースでチェックすることで、問題の早期発見と迅速な対応が可能になります。
ビジネスレポートを活用する上で、知っておくべき注意点を4つ解説します。データの性質を正しく理解した上で分析に取り組みましょう。
ビジネスレポートのデータはリアルタイムではなく、1〜2日程度のタイムラグが生じる場合があります。売上ダッシュボードは比較的リアルタイムに近いですが、ASIN別レポートの反映には時間がかかることがあるため、直前のデータだけを見て判断しないよう注意が必要です。
前述の通り、ビジネスレポートのデータは直近2年間分までしかさかのぼれません。2年以上前のデータは自動的に削除されるため、前年対比や季節トレンドの長期分析を行いたい場合は、毎月CSVダウンロードを習慣にしておくことが重要です。
ビジネスレポートの全機能は大口出品プラン(プロフェッショナルプラン)のセラーのみ利用可能です。小口出品プランでは一部機能が制限されるため、本格的にデータ分析を行うのであれば大口出品プランへの切り替えを検討しましょう。
Amazonのセッションは子ASIN単位でカウントされます。親ASIN別のレポートで見た場合、バリエーション全体のセッションが合算されて表示されるため、個別商品の正確なパフォーマンスを把握するには子ASIN別で確認することが大切です。
また、楽天市場の「アクセス人数」やYahoo!ショッピングの「ページビュー」とはカウント方法が異なるため、他モールとの数値を単純比較しないよう注意しましょう。
一言コメント
Finner株式会社 代表取締役 荻野勇斗
500店舗以上のEC支援実績
本記事では、Amazonのビジネスレポート・売上レポートの見方から、売上方程式を活用した分析手法、さらに実践的な活用テクニックまで解説してきました。
ビジネスレポートは、Amazon運営において売上改善のヒントが詰まった重要な分析ツールです。重要なポイントを改めて整理すると、以下の通りです。
弊社の支援事例では、Amazon各種広告の運用においてセール時期のキーワード調整やカテゴリごとのターゲット検証を実施し、開始1ヶ月でスナック系カテゴリーの売上に好影響が出た実績がございます。目先のCPCやCTRだけでなく、事業KPIに即した広告運用を行うことで、ビジネスレポートの各指標にも改善が反映されていきます。
⇒ 事業KPIに即したAmazon広告運用で売上改善を実現した支援事例の詳細はこちら
Amazonの売上改善に取り組まれている店舗様は、本記事の内容をぜひ参考にしていただけますと幸いです。
Amazonのデータ分析・売上改善、こんなお悩みありませんか?
Finnerの支援実績
フードブランド「2foods」様のAmazon広告運用では、事業KPIに即したカテゴリ別ターゲット検証を実施し、開始1ヶ月で売上に好影響が出ました。また、他社運用からの切り替えでAmazon売上を約1.8倍に伸長させた健康食品メーカー様の事例もございます(※社名非公開)。
⇒ 支援事例の詳細を見る※関連記事:【厳選14施策】Amazonで売上アップに直結する施策を徹底紹介!
※関連記事:【基本編】Amazonのセッションとは?セッション数を増加させる施策6選!
※関連記事:【2026年最新版】Amazon SEOの仕組み 上位表示対策手法を徹底解説
※関連記事:Amazon ACoSの考え方とは?費用対効果の最大化について徹底解説!
※関連記事:【2026年最新版】Amazon広告の必要性と具体的な施策をすべて解説!
ご質問やサービスについてのお問い合わせなど
なんでもお気軽にご相談ください
フォームに必須事項をご入力の上、送信してください。
担当者が内容を確認後、1営業日以内にご連絡いたします。
