Amazonの価格自動設定の概要とメリット・デメリットについて徹底解説!

更新日:2024/07/25
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弊社はAmazonや楽天市場などのECモールを中心として、売上向上に向けたサービスを展開しています。

今回は日々の業務で培ったノウハウからAmazonの価格自動設定について徹底的に解説をしていきます。

Amazonでは出品した商品の価格を自動で変更できるシステムがあります。EC初心者には非常に便利な機能ではありますが、使い方(設定方法)によっては損をしてしまう可能性があるため、注意が必要です。

本記事ではAmazonの店舗担当者様に向けて、Amazonの価格自動設定の概要やメリット・デメリット、設定方法についても解説していきます!

基本からAmazonの価格自動設定を理解して、活用できるようにしていきましょう!

また、Finnerでは成果が実証されたノウハウ・経験にもとづいて、EC戦略立案から施策実行の代行までご支援しています。EC領域でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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Amazon 価格自動設定とは?

ではまずはAmazonの価格自動設定とはどのような機能なのかという概要からお伝えします。

結論、Amazonの価格自動設定とは、出品者が各商品に設定した「範囲内」でAmazon内の販売価格を自動で設定できる機能です。

商品の価格については範囲を設定することが可能で、それぞれの設定条件によって販売価格を範囲内で動かすことが可能です。

価格自動設定については無料で利用することができるため、以下のような方に有効な機能になります。

  • Amazonに初出店の方
  • 出品時に時間をかけずに商品価格を設定したい方
  • 売上を上げたいが、最適なAmazon内金額がわからない方

Amazon内で商品価格の設定は非常に重要です。そのため価格自動設定はメリット・デメリットを抑えながら運用を行っていく必要があります。

もちろんAmazon内の価格自動設定はすべてが正しいというわけではありませんので、本当に価格自動設定を用いて出した金額が最適なのか迷われる際は、ぜひ一度Finnerまでご連絡ください。

Amazon 価格自動設定の設定方法

ではここからはAmazonの価格自動設定の設定方法についてご紹介をしてまいります。

主に以下の5ステップで完了です。

  1. セラーセントラルの「価格」>「自動設定」をクリック。
  2. 右上の黄色欄「価格設定ルールをカスタマイズして作成」を選択。
  3. 設定内容の入力。
  4. 価格自動設定の適応商品を選択して、「アクション設定する」からルールを有効化。
  5. ルールの確認」から情報を入力。

ルールの設定については以下にて詳しく解説をしていきます

Amazon 自動価格設定ルールのカスタマイズとは?

価格自動設定のルールは、販売価格と法人割引という2つに分けられています。

販売価格に対する設定は、以下の4パターンがあります。

  • 競争力があるおすすめ出品
  • 競争力のある最低価格
  • 他社サイトの価格
  • 販売目標点数に基づく価格

また、法人割引は以下の2つのパターンがあります。

  • 法人向け競争力のあるおすすめ出品
  • 販売価格に対して法人割引率を設定

それぞれのルールをご紹介していきます。

販売価格ルール:競争力があるおすすめ出品とは?

「競争力があるおすすめ出品」では、販売価格を以下の3つを設定することができます。

  • おすすめ出品価格より低い
  • おすすめ商品の価格と一致
  • おすすめ商品価格を上回る

これはカートを獲得できていない場合や型番商品などで、同じ商品を複数のセラー(出品者)が出品している場合に役立つ設定方法です。

おすすめ商品として掲載されている商品が品切れもしくは価格変動した場合に、自社の商品がおすすめ商品として掲載されるように自動で価格調整を行ってくれます

商品が「おすすめ商品」として掲載されたことが確認されると、価格の自動設定が停止されます。

販売価格ルール:競争力のある最低価格

「競争力のある最低価格」で設定できるのは、以下の3つになります。

  • 最低価格以下
  • 最低価格と一致
  • 最低価格を上回る価格

これはシンプルで、自社が最低価格で販売している場合に適応される設定で、最低価格の次に比較い価格と比較をして価格の設定を行ってくれます

販売価格ルール:他社サイトの価格

他社サイトの価格では、Amazon以外のECサイトで販売されいてる同一商品の価格と比較して、同一もしくはそれ以外の金額で価格を自動で設定してくれる機能です

自社で出荷している場合に、以下の条件だとおすすめ商品の紹介がされない可能性があります。

  • 出品者の価格+配送料 > 他社価格

販売価格ルール:販売点数の目標に基づく価格

これは販売点数が目標売上に満たない場合に、販売点数を伸ばせるように価格を自動で下げてくれる機能です

価格を見直すタイミングは任意で設定することができ、1日に1回や7日に1回などの設定をすることが可能です。

法人割引ルール:法人向け競争力のあるおすすめ出品

また、Amazonビジネス利用時でも価格自動設定の設定を行うことができます。

Amazonビジネスについてはこちらの記事を参考にいただければと思いますが、AmazonのB2B向け販売プラットフォームです。

Amazonビジネスの出品者は法人や個人事業主を対象に、販売価格の割引率を設定することができます。

それぞれの割引率は商品ごと、もしくはボリュームディスカウントとして数量割引から選択することが可能です。

価格自動設定をおこなっていると販売価格を変更した場合についても自動で法人割引率の適応がされますので、法人価格や数量割引価格を再設定する必要はありません。

法人割引ルール:販売価格に対して法人割引率を設定

また法人割引率については販売価格(≒販売数量)割引は、最大で5つの閾値を追加することが可能で、100点購入された場合や、1,000点購入された場合などのそれぞれの割引ルールの設定ができます。

法人割引とはいえ、個人向けの設定ルールと同様でおすすめ商品に選ばれると価格の自動設定は停止します

Amazon価格自動設定におけるメリットとデメリットとは?

ではここまでで、Amazon価格自動設定について概要をそれぞれのルールについて詳しくご紹介をしてきました。ここからはそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介をしていきます。

結論、Amazon価格自動設定のメリット・デメリットは下記です。

▼Amazon価格自動設定のメリット

  • カートボックス獲得の可能性が高まる
  • 適切に価格競争力を持たせて商品の販売ができる
  • 作業時間の短縮に繋がる

▼Amazon価格自動設定のデメリット

  • SKU数が多い場合、価格設定に時間がかかる
  • 売上は上がるが、利益率の低下に直結する
  • 適切な運用を行うためには理解を深める必要がある
  • ポイントについては適用外

ではここから詳しく解説をしていきます。

Amazon価格自動設定の【メリット】

ではそれぞれのメリットについて詳細を見ていきましょう。

カートボックス獲得の可能性が高まる

まずはカート獲得の可能性が高いことが大きなメリットとして挙げられます。

そのため、価格自動設定を行う際には優先的にカートボックスの獲得を行いたい商品を中心に設定を行っていきましょう。

Amazonでは競合と比べて価格の差が大きい場合、カートボックス獲得の可能性が大幅に低下します。

カートボックスの獲得は売上に直結してくるため、まだカートボックスが獲得できていない商品を中心に適用を行うことをおすすめします。

カートボックスに獲得については以下の記事でも詳細を解説しておりますので、ぜひお困りの際はご確認くださいませ!

適切に価格競争力を持たせて商品の販売ができる

2つ目の価格自動設定の活用メリットは適切に価格競争力を持たせて商品を販売できることにあります。

Amazonや楽天市場などのECモールでは基本的に価格が安い商品が購入される傾向にあります。もちろん「公式」からの販売など一定の差別化がある店舗もありますが、Amazonで販売されているという安心感からユーザーはあまり悩まずに安い商品が購入されます

またカートボックスを獲得されている商品はレビューが高いという特徴もあるため、安く、そしてレビューがある程度高い場合は公式以外でも購入に直結します

そのため、ある程度自社に価格競争力を持たせて商品を販売する必要があり、価格自動設定を行うことでその競争力を活用した販売ができるというメリットに繋がります。

作業時間の短縮に繋がる

そして3つ目のメリットはシンプルに作業時間の短縮に繋がることです。

Amazonの価格自動設定を活用することで、ルール適用後については競合の価格調査などを細かく行うことなく、自動で商品価格の設定を行ってくれます

1つのみなどの商品出品の場合や、競合がほとんどいないような商品を販売している場合にはメリットになりませんが、複数点商品をAmazonへ出品している場合は大幅な時短に繋がります。

Amazon価格自動設定の【デメリット】

ただ、一方で価格自動設定にはデメリットも存在します。

SKU数が多い場合、価格設定に時間がかかる

まずいちばんよく言われているデメリットが「SKU数(商品数)が多い場合、非常に時間がかかり、面倒であること」です。

設定のパートでもお伝えしましたが、商品1つ1つにそれぞれ上限と下限の設定を行う必要があります。そのため、大量に商品を出品している店舗の場合、かなり大幅な時間がかかってしまいます。

まとめての設定は手間がかかるため、これから出品を行う際はオペレーションのルールに価格自動設定を入れておくことをおすすめします。

ちなみに1日に設定できる商品の最大は15,000商品です。

売上は上がるが、利益率の低下に直結する

これはご理解いただきやすいかと思いますが、2つ目の価格自動設定のデメリットは利益率の低下に直結することです。

価格自動設定を活用すると、基本的には競合商品よりも価格を下げて運用がされます。そのため価格競争力は出る一方で、競合も同様に価格自動設定を行っている場合には(あくまで設定の範囲内で)値下げ競争が起きてしまう可能性もあります

最終的に設定した範囲内で、どちらかの下限に達すると自動で値下げは止まりますが、利益率の低下に直結するのは目に見えています

利益率が低い商品などは慎重に価格自動設定の活用を検討する必要があります。

適切な運用を行うためには理解を深める必要がある

自社で想定している販売価格で売りながら、価格自動設定を行う場合には価格自動設定について知識を深めておく必要があります

ルール設定に誤りが少しでもあると、前述しているように利益率の低下に直結するだけではなく、売れば売るほど赤字という状態に陥ってしまう可能性もあります

価格自動設定について、もしお困りのことがあれば一度お声がけください。設定だけでも代行を行っております。

ポイントについては適用外

最後のデメリットは商品に付与されているポイントについては対象外であることです。

Amazonで価格を自動追従する場合については、付与されているポイントを加味して価格の追従を行うことができません。そのためポイントを踏まえた追従を行いたい場合は、外部のツールを利用する必要があります。

Amazon価格自動設定を利用する際の2つの注意点

最後にAmazonの価格自動設定を活用する際の2つの注意点をご紹介します。

まずはカートボックス獲得ができていない商品への利用に絞る

はじめて価格自動設定を利用する際には、カートボックスが獲得できていない商品に絞って価格自動設定を適用してみることをおすすめします。

理由はかなりシンプルで、Amazonではカートボックスの獲得ができていない商品については、いずれにせよ売れないので、まずは価格を下げてでも売上を作ってみることが重要だと言えるからです。

また同時に商品を絞ることでリスクも下がるので、まずは感覚を掴みながら、価格自動設定を行ってみましょう。

価格自動設定の対象商品をグループ分けして設定しましょう

2つ目はAmazonの価格自動設定を行う商品は「個別に商品ごとに行うのではなく、グループに分けて行いましょう」。

すでにご紹介している通り、価格自動設定を1商品(1SKU)ごとに行おうとすると膨大な時間もかかりますし、その後の管理が非常に大変です。

実際に弊社のご支援先でもバラバラに設定しているため、リソースが逼迫されてしまうという例を何度も見ています。

価格自動設定を行っただけでは売れない!?

価格自動設定を行っただけでカートボックスが獲得できて、簡単に売上が上がるというわけではありませんので、注意をしてください。

もちろん他社も同様に設定を行ってきますので、最適な価格設定をリソースをしっかり使って行っていく必要があります

ただ、自社でリソースやノウハウの関係上行えないこともあるかと思いますので、その様な場合に活用いただきたいのがAmazonの運営代行業者です。

弊社の他にも様々な業者がありますので、Amazon運営代行業者 21社の違いがひと目でわかる一覧表をご用意しました。短時間で各Amazonの運用代行会社の比較をしていただけます。

Finnerが提供するAmazon運用代行サービスの概要

運営代行ってどんなことをしてくれるの?という方に向けて、下記は弊社の参考ですが主にこの様な作業を代行してくれるというイメージをご紹介しておきます。

まとめ

本記事では「Amazonの価格自動設定の概要やメリット・デメリットなど」について解説しました。 

記事を最後まで見てくださり、誠にありがとうございました。この記事が皆様にとって役に立っていますと幸いです。

弊社では、Amazon価格自動設定に関するご相談はもちろんのこと、Amazonに関するほとんどの業務を代行可能ですので一度ぜひご連絡ください。


Written by
荻野 勇斗
Finner株式会社 代表取締役

慶應義塾大学卒業後、楽天グループ株式会社に入社。
楽天では関東地方や中部地方を中心に商材ジャンルを問わず、SOY受賞店舗を含めて約500店舗のコンサルティングを経験。
楽天卒業後、株式会社セールスフォース・ジャパンに入社し、CRMを中心としたBtoCマーケティングご支援の経験。

その後、急成長のECコンサルティングスタートアップ企業の開業2期目に事業責任者として参画。同社にて楽天市場だけではなくAmazonやYahoo!ショッピング、自社ECサイトなど様々な形態・商材ジャンルのEC店舗の立ち上げ〜コンサルティング事業に従事。
現在はECコンサルティング・運営代行事業を中心としたFinner株式会社を設立し、クライアントのECコンサルティングや運営代行を担う。

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