【2026最新】ECサブスク設計完全ガイド!LTVを最大化する7つのポイントと事例を解説

更新日:2026/05/25
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弊社はECモールを中心として、売上向上に向けたサービスを展開しています。

今回は日々の業務で培ったノウハウから、本記事ではECにおける定期購入・サブスクリプションの設計方法について徹底的に解説をしていきます。

「定期購入を導入したいが、何から手をつければいいかわからない」「定期購入を始めたものの継続率が低くLTVが伸びない」「楽天やAmazon、自社ECそれぞれの定期購入の仕組みが違いすぎて整理できない」といった悩みを抱えている店舗様も少なくないのではないでしょうか?

本記事では、定期購入とサブスクの違いといった基礎知識から、LTVを最大化するための設計ポイント、モール別の導入方法、継続率を高めるCRM施策、そして実際の成功事例まで網羅的に解説しています。ぜひ最後までご覧ください!

Finnerでは成果が実証されたノウハウ・経験にもとづいて、EC戦略立案から施策実行の代行までご支援しています。EC領域でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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目次

ECの定期購入・サブスクリプションとは?

定期購入とサブスクリプションの違い

定期購入とサブスクリプションは「継続的に課金が発生する」という点で共通していますが、厳密には意味合いが異なります。

定期購入は、同一の商品を一定間隔で繰り返し購入・配送する仕組みです。サプリメント、化粧品、コーヒー豆、ペットフードなど、消費サイクルが決まっている商材と相性がよく、ECモール(楽天市場・Amazon)でも標準機能として提供されています。

一方、サブスクリプションは「サービスの利用権」に対して定額料金を支払うモデルです。動画配信(Netflix)や音楽配信(Spotify)が代表的ですが、EC領域では「毎月届く内容が変わるキュレーション型BOX」や「月額制の使い放題プラン」もサブスクリプションに分類されます。

ただし、EC事業においては両者を厳密に区別するよりも、「定期的な売上が積み上がるストック型のビジネスモデル」として捉え、その設計精度を高めることが重要です。本記事では、定期購入とサブスクリプションの両方を包含する形で「定期購入・サブスク設計」として解説していきます。

定期購入に向いている商材・向いていない商材

定期購入の導入を検討する際に、まず確認すべきは自社の商材が定期購入と相性が良いかどうかです。

定期購入に向いている商材としては、健康食品・サプリメント、化粧品・スキンケア、コーヒー・お茶などの嗜好品、ペットフード・ペット用品、洗剤・歯磨き粉などの日用品、ベビー用品(おむつ・ミルクなど)が挙げられます。これらは消費サイクルが比較的一定で、「なくなったら買い足す」という行動が自然に発生する商材です。

一方、定期購入に向いていない商材は、高額な家電製品、ファッション・アパレル(トレンドで選びたい)、季節限定商品、家具・インテリアなどです。購入頻度が低い、もしくは毎回異なる商品を選びたいというニーズが強い商材では、定期購入よりもリピート購入を促すCRM施策のほうが適しています。

なぜ今、定期購入・サブスク設計が重要なのか

EC市場の競争が激化するなかで、定期購入・サブスク設計が重要視されている背景には大きく3つの理由があります。

1つ目は広告費の高騰です。新規顧客の獲得コスト(CPA)は年々上昇しており、1回限りの都度購入では広告費を回収しきれないケースが増えています。定期購入でLTV(顧客生涯価値)を引き上げることで、広告投資の許容コスト(限界CPA)を高められ、競合に対して優位なポジションを取ることが可能になります。

2つ目は売上の安定化です。定期購入による売上はストック型の収益となるため、イベント(楽天スーパーSALEやAmazonプライムデーなど)に依存しない安定した売上基盤を構築できます。これにより、仕入れ計画やキャッシュフローの見通しも立てやすくなります。

3つ目はモール側の機能強化です。楽天市場では2025年3月に定期購入サービスが大幅にリニューアルされ、月額利用料の廃止・UI改善・SPUとの連動など、導入ハードルが大きく下がりました。Amazonの「定期おトク便」も最大15%割引やポイント還元で利用者が増え続けています。プラットフォーム側が定期購入を推進する流れは今後も続くと見られます。

弊社が500店舗以上のEC支援を行ってきた中でも、定期購入を適切に設計できている店舗とそうでない店舗では、1年後のLTVに2倍以上の差がつくケースを数多く見てきました。「定期購入を導入する」だけでなく、「どう設計するか」がLTV最大化の鍵を握っています。

定期購入の設計から継続率の改善まで、自社だけで回しきれていますか?

Finnerでは定期購入の導入設計から、引き上げフロー構築、CRM施策の実行代行までを一気通貫でご支援しています。弊社がご支援したプロテインブランド様では、定期購入導入+引き上げフロー設計によりLTVが2.4倍に向上し、定期継続率は6ヶ月後でも65%を維持しています(※社名非公開)。

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定期購入・サブスク設計で押さえるべき7つのポイント

定期購入を「導入するだけ」では成果は出ません。ここでは、LTVを最大化するために押さえるべき7つの設計ポイントを、弊社の支援実績を踏まえて解説します。

1. 初回購入から定期購入への引き上げフローを設計する

定期購入のLTVを決定づける最も重要なポイントは、都度購入した顧客を定期購入に「引き上げる」フローの設計です。いきなり定期購入を申し込む顧客は全体の一部であり、大半は最初に通常購入で商品を試してから定期に移行します。

効果的な引き上げフローの設計としては、まず初回購入直後のサンキューメールで商品の使い方・効果的な使用方法を案内します。次に、商品到着から7〜10日後のフォローメールで使用感のヒアリングと定期購入の案内を行います。そして、商品の消費タイミング(購入後20〜25日目)に定期購入限定の割引クーポンを配信し、定期転換を促すという3段階のステップが基本形です。

弊社がご支援したプロテインブランド様では、この3段階の引き上げフローを設計・実装した結果、定期購入経由の売上が全体の35%を占めるまで成長し、顧客あたりLTVが2.4倍に向上しました(※社名非公開)。

2. 価格設計と割引率の最適解を見極める

定期購入の価格設定は、LTVに直結する極めて重要な設計要素です。割引率が小さすぎると定期購入のメリットを感じてもらえず、大きすぎると利益を圧迫します。

一般的な目安としては、通常価格の5〜15%OFFが定期購入価格の適正レンジです。なお、楽天市場では2025年3月のリニューアル以降、定期購入価格は通常価格から5%以上の割引が必須となっています。

価格設計で重要なのは、「割引率」だけで考えないことです。「定期購入者は送料無料」「定期購入限定でおまけ付き」「3回継続で特別プレゼント」といった割引以外の付加価値を組み合わせることで、利益率を維持しながら定期転換率を高めることができます。

荻野勇斗 一言コメント Finner株式会社 代表取締役 荻野勇斗 500店舗以上のEC支援実績
定期購入の価格設計でよくある失敗が「初回を極端に安くしすぎる」ことです。初回980円のような設定は転換率こそ上がりますが、2回目以降の離脱率も跳ね上がります。弊社では「初回割引は通常価格の20%OFF以内」「2回目以降の定期価格は10%OFF程度」を目安にご提案しており、この水準で設計した店舗様の多くは定期継続率が大幅に改善しています。割引率よりも「納得して続けてもらえる価格」を見つけることが重要です。

3. 配送サイクルの柔軟性を確保する

定期購入の解約理由として最も多いのが「商品が余ってしまう」という問題です。この離脱を防ぐためには、配送サイクルの柔軟性を確保することが不可欠です。

具体的には、「1ヶ月ごと」「2ヶ月ごと」「3ヶ月ごと」など複数のサイクルから選択できる設計にすることが重要です。加えて、「今月だけスキップしたい」「来月は2個にしたい」といった数量変更やスキップ機能も用意しておくと、解約ではなく「一時停止」で留まってもらえる確率が高まります。

楽天市場の新しい定期購入では、ユーザー側でお届けサイクルや数量の変更、スキップが可能になっており、この柔軟性がユーザーの安心感につながっています。

4. 同梱物・サンキューレターで顧客体験を高める

定期購入の継続率を左右するのは、商品の品質だけではありません。「届いたときの体験」が顧客のロイヤルティに大きく影響します。

効果的な同梱物施策としては、初回配送時のウェルカムカード(ブランドの想いやこだわりを伝える)、2回目配送時の使い方ガイド(商品の効果を最大限引き出す方法)、3回目以降の継続御礼カード(感謝の気持ち+次回以降の特典案内)が挙げられます。

弊社がご支援したプロテインブランド様では、継続回数に応じた同梱物の出し分けを設計した結果、定期継続率は6ヶ月後でも65%を維持しています(※社名非公開)。同梱物のコストは1件あたり数十円〜100円程度ですが、継続率への影響を考えるとROIは非常に高い施策です。

5. 解約・スキップのハードルを適切に設計する

解約の設計は、定期購入において最もデリケートなポイントです。解約をあまりにも簡単にすると継続率が下がり、逆に解約しづらい設計にするとクレームや悪評につながります。

推奨されるのは、「解約前のワンクッション」を設ける設計です。具体的には、解約手続きの画面で「スキップ(今回だけお届けを停止)」「配送サイクルの変更」「数量の変更」といった代替オプションを提示します。これにより、「商品が余っている」「今月は出費を抑えたい」といった理由での離脱を「完全解約」ではなく「一時的な調整」に留められる可能性が高まります。

また、解約時に簡単なアンケートを設けることも有効です。解約理由のデータが蓄積されれば、商品改良やサービス改善に活かすことができます。「定期縛り(最低○回購入が必須)」は近年では消費者からの批判が多く、導入する場合はその旨を事前に明確に表示する必要があります。

6. 定期購入専用の商品ページ・LP設計を行う

定期購入の転換率を高めるためには、通常購入ページとは別の訴求設計が必要です。

定期購入ページで訴求すべき要素としては、「通常価格との比較」「定期限定の特典内容」「解約・変更の自由度」「継続することで得られるメリット(肌の変化、健康への効果など)」「既存の定期購入者のレビュー・口コミ」が挙げられます。

特に重要なのは、「続けることの価値」を具体的にイメージしてもらうことです。「3ヶ月続けるとこうなります」というビフォーアフターや、「毎月届くから買い忘れがなくなります」という利便性の訴求が効果的です。

なお、楽天市場では2025年3月のリニューアル以降、定期購入商品と通常商品を同一の商品ページ内で販売するルールに変更されています。商品ページ上で定期購入のメリットをわかりやすく訴求するクリエイティブ設計がこれまで以上に重要です。

7. KPI設計(継続率・LTV・解約率)でPDCAを回す

定期購入を「導入して終わり」にしないためには、適切なKPIを設計してPDCAを回す仕組みを構築することが不可欠です。

定期購入のKPIとして追うべき指標は以下の通りです。

KPI 計算式 目安
定期転換率 定期購入申込数 ÷ 初回購入者数 10〜30%
月次継続率 当月の定期購入者数 ÷ 前月の定期購入者数 80〜90%
6ヶ月継続率 6ヶ月後の定期購入者数 ÷ 初回定期購入者数 40〜60%
LTV 平均購入単価 × 平均購入回数 商材による
解約率(チャーンレート) 月間解約者数 ÷ 月初の定期購入者数 5〜15%

特に重要なのは「何回目で解約が多いか」の分析です。2回目で離脱が多ければ初回の期待値コントロールに問題があり、4〜5回目で離脱が多ければ継続特典の設計が不十分という仮説が立てられます。解約タイミングの傾向を把握し、そのポイントに対して手を打つことがLTV改善の基本サイクルです。

※関連記事:【2026年最新】EC事業者向けLTV向上施策9選!「一度きり」から「継続購入」に変える方法

【モール別】定期購入の仕組みと導入方法

定期購入の仕組みはモール・プラットフォームによって大きく異なります。ここでは楽天市場・Amazon・Shopify(自社EC)の3つについて、それぞれの特徴と導入のポイントを解説します。

楽天市場の定期購入(2025年リニューアル対応)

楽天市場の定期購入は、2025年3月に大幅リニューアルされ、導入しやすい環境が整いました。主な変更点は以下の通りです。

  • 月額利用料(5,000円/月)が廃止され、全店舗が基本無料で利用可能に
  • 定期購入商品と通常商品が同一商品ページ内で販売される仕組みに変更
  • 定期購入価格は通常価格から5%以上の割引が必須
  • ユーザーがマイページからサイクル変更・スキップ・解約を行えるようUI改善
  • 定期購入にもSPU(スーパーポイントアッププログラム)が適用

導入手順としては、RMSにログインし「オプション機能利用申込」から「定期購入・頒布会購入」を申し込み、商品登録画面から定期購入商品を設定する流れです。システム利用料は通常のシステム利用料に加えて売上金額の2%が発生する点に注意が必要です。

楽天市場の定期購入は、楽天ポイントとの連動やSPUの適用により、ユーザー側にも「楽天経済圏で定期購入するメリット」が明確に存在するのが大きな強みです。

Amazonの定期おトク便(Subscribe & Save)

Amazonの「定期おトク便」は、ユーザーが対象商品をあらかじめ指定した頻度(1〜6ヶ月間隔)で自動的に届けてもらえるサービスです。通常価格から最大15%の割引が適用され、5つ以上の商品を同月に届ける場合はさらに割引率が上がる仕組みになっています。

出品者にとっては、FBA(フルフィルメント by Amazon)を利用している場合に定期おトク便の設定が可能です。定期おトク便の導入により、カート獲得率の向上やリピーターの自動確保といったメリットが期待できます。

弊社がご支援したペットフードメーカー様では、FBA導入と並行して定期おトク便を設定し、定期おトク便のリピート率が40%超という高水準を達成しています(※社名非公開)。日用品・消耗品を扱うブランドにとって、定期おトク便は最優先で取り組むべき施策のひとつです。

Shopify・自社ECの定期購入アプリ

Shopifyで定期購入を導入する方法は主に2つあります。1つはShopify公式が提供する無料アプリ「Shopify Subscriptions」で、もう1つはサードパーティ製の定期購入アプリ(Bold Subscriptions、Recharge、定期購買など)です。

Shopify Subscriptionsは無料で使え、週・月・年単位のサイクル設定や顧客によるマイページでの変更・解約が可能です。ただし、高度なCRM連携やセグメント配信を行いたい場合は、KlaviyoなどのMAツールと組み合わせることで、定期購入者に対するパーソナライズされたコミュニケーションが実現できます。

自社ECの大きな強みは、顧客データを自社で保有・活用できる点です。モールでは取得しにくい購買前後の行動データや顧客属性を活用し、定期購入者向けの精密なCRM設計が可能になります。

※関連記事:【2026最新】ShopifyのCRM・リピーター施策完全ガイド!LTV向上12施策を徹底解説

定期購入の継続率を高めるCRM施策5選

定期購入を導入しても、継続率が低ければLTVは上がりません。ここでは、定期購入の継続率を高めるために効果的なCRM施策を5つご紹介します。

1. 購入後ステップメールの3段階設計

定期購入者に対するメールコミュニケーションは、配信タイミングと内容の設計が成果を大きく左右します。弊社では「到着確認→使い方教育→継続訴求」の3段階で設計することを推奨しています。

第1段階(商品到着後1〜2日)では、商品が届いたことへの感謝と、正しい使い方・保管方法を案内します。第2段階(到着後7〜10日)では、効果的な使い方のコツや他の定期購入者の声(レビュー)を共有し、商品への信頼を強化します。第3段階(到着後20〜25日・次回配送前)では、次回届く商品の案内と、継続することで得られるメリットを改めて訴求します。

弊社がご支援した健康食品メーカー様では、この3段階のステップメール設計に加えてLINE友だち追加施策を実施した結果、リピート購入率が12%から25%(約2.1倍)に向上しました(※社名非公開)。

2. LINE公式アカウントとの連携活用

メールに比べて開封率が圧倒的に高いLINEは、定期購入者とのコミュニケーションにおいて非常に有効なチャネルです。楽天市場ではR-SNS(LINE公式アカウント連携)、Shopifyでは各種LINE連携アプリを活用できます。

LINE活用のポイントは、「定期購入者限定のLINE友だち特典」を設計することです。定期購入の初回配送時の同梱物にQRコード付きカードを入れてLINE友だち登録を促し、登録者にはクーポンや限定情報を配信するフローが効果的です。

※関連記事:【出店店舗様向け】楽天市場でLINE公式アカウントの活用方法を徹底解説!

3. 継続回数に応じた特典・プレゼント設計

定期購入の継続回数に応じたインセンティブ設計は、「あと1回続けよう」というモチベーションを生み出す強力な施策です。

設計例としては、3回目配送時にミニサイズのサンプル品を同梱、6回目配送時に限定デザインのノベルティをプレゼント、12回目(1年継続)で次回お届け分を無料にする、といった段階的な特典が効果的です。

ポイントは、特典の内容を事前に告知しておくことです。「次の配送でプレゼントがもらえる」ということがわかっていれば、解約をためらう心理が働きます。商品ページやサンキューメール、同梱物に「継続特典カレンダー」として掲載しておくのがおすすめです。

4. 定期購入者限定クーポンの発行

定期購入者に対して、定期購入商品とは別の商品で使えるクーポンを発行することで、クロスセル(別商品の購入)を促進しLTVを引き上げることができます。

たとえば、プロテインの定期購入者にBCAAのクーポンを、スキンケアの定期購入者にヘアケア商品のクーポンを配信するなど、関連商材への誘導が効果的です。楽天市場ではR-Mail(メルマガ)のセグメント配信機能を活用し、定期購入者に絞ったクーポン配信が可能です。

※関連記事:【2026最新】楽天メルマガで売上UP!活用方法を徹底解説

5. 解約理由の分析と改善サイクル

定期購入のPDCAを回すうえで最も価値のあるデータは、解約理由です。解約手続き時に簡単なアンケート(選択式がおすすめ)を設けることで、離脱の原因を定量的に把握できます。

よくある解約理由とその対策を整理すると以下の通りです。

解約理由 対策
商品が余っている スキップ機能の案内、配送サイクル変更の提案
効果を感じられない 使い方ガイドの充実、到着後フォローメールの改善
価格が高い 継続特典の強化、長期割引の導入
他の商品を試したい 自社内でのクロスセル提案(定期変更の選択肢)
経済的な理由 一時停止(休止)機能の提案、少量プランの用意

解約理由の分析は月次で行い、最も多い解約理由に対して優先的に施策を打つことが、継続率改善の最短ルートです。

荻野勇斗 一言コメント Finner株式会社 代表取締役 荻野勇斗 500店舗以上のEC支援実績
定期購入のCRM設計で最も見落とされがちなのが「2回目配送前のフォロー」です。弊社の支援先で解約データを分析すると、2回目配送前の解約が全体の40〜50%を占めるケースが非常に多い。つまり、初回購入から2回目配送までの20〜30日間にどれだけ手厚いコミュニケーションを設計できるかが、その後のLTVを決定づけるということです。「商品が届いたら放置」では、どんなに良い商品でも定期は伸びません。

定期購入・サブスク設計の成功事例

ここでは、弊社がご支援した定期購入の成功事例を3つご紹介します。いずれもFinnerの支援実績に基づく一次情報です。

【事例1】楽天市場:プロテインブランドのLTV2.4倍達成

国産プロテイン・BCAAなどをD2Cで展開するスポーツ栄養ブランド様の事例です。リピート需要がある商材にもかかわらず、楽天の定期購入機能を活用できておらず、毎回の都度購入で取りこぼしが発生していました。

弊社では楽天の定期購入導入設計(価格設定・サイクル設計)、定期購入専用LP作成初回購入→定期購入への引き上げフロー(サンキュークーポン+フォローメール)、定期継続率を高めるための商品同梱物設計を一気通貫で実施しました。

その結果、定期購入経由の売上が全体の35%を占めるまで成長し、顧客あたりLTVが2.4倍に向上。定期継続率は6ヶ月後でも65%を維持しています(※社名非公開)。

【事例2】Amazon:ペットフードの定期おトク便でリピート率40%超

国産プレミアムペットフードを製造するメーカー様の事例です。それまで卸・直販のみで販売しており、ECの知見がゼロの状態からAmazon出店を支援しました。

弊社では出店手続き代行、FBA導入設計、商品ページ制作(A+含む)に加え、定期おトク便の設定と初期設計を実施。Vine活用によるレビュー獲得施策も並行して進めました。

その結果、出店から半年で月商500万円を達成し、定期おトク便のリピート率は40%超という高水準を実現しました(※社名非公開)。ペットフードのように「毎日必ず必要で、銘柄を頻繁に変えにくい」商材は、定期おトク便との相性が極めて高いことを示す好事例です。

【事例3】Shopify×楽天連携:LTV1.8倍の顧客育成モデル

オーガニック食品(グラノーラ・ナッツ類)をD2Cで展開するブランド様の事例です。Shopify自社ECと楽天市場の2軸で運営していましたが、両チャネルの顧客データが分断されており、統合的なCRM施策が打てない状態でした。

弊社ではShopify側のKlaviyo導入+メールフロー設計、楽天側のメルマガ・LINE施策の最適化に加え、楽天で獲得した顧客を自社EC(Shopify)の定期購入に誘導する設計を構築。同梱物にQRコード付きカードを入れ、自社EC限定の定期購入特典を訴求するフローを実装しました。

その結果、顧客あたりLTVが1.8倍に向上。楽天→自社ECへの流入が月間200件以上発生し、Shopifyのメール経由売上が25%増加しました(※社名非公開)。モールで新規を獲得し、自社ECの定期購入でLTVを最大化する「ハイブリッド型」のモデルケースです。

定期購入・サブスクを始める際の注意点

定期購入は適切に設計すればLTVを大幅に向上させる強力な施策ですが、導入前に押さえておくべき注意点もあります。

在庫管理と配送体制の事前整備

定期購入は「解約されない限り注文が自動的に継続する」仕組みのため、在庫切れは絶対に避けなければなりません。定期購入者が増えるほど毎月の必要在庫数が積み上がるため、仕入れ計画と在庫管理を通常の都度購入以上に精密に行う必要があります。

また、商品ページを一時的に閉じても既存の定期購入者の注文は自動継続されるため、在庫が確保できない場合の対応フロー(お届け日の変更、個別連絡など)も事前に設計しておくことをおすすめします。

特定商取引法・景品表示法への対応

定期購入に関しては、近年特定商取引法の改正により規制が強化されています。2022年6月の改正で、定期購入の申し込み画面に「定期購入である旨」「契約期間」「解約条件」「支払総額」を明示することが義務化されました。

また、初回割引を大きく打ち出す場合は、景品表示法上の「有利誤認表示」に該当しないよう注意が必要です。「初回980円(2回目以降5,980円)」のような価格設計をする際は、2回目以降の価格が目立たない場所に小さく記載されている状態はNGです。消費者に誤解を与えない明確な表示を心がけてください。

初回割引の設定と利益構造のシミュレーション

定期購入の初回割引を設定する際は、必ず利益構造のシミュレーションを行ってから導入してください。初回割引、2回目以降の定期価格、想定継続率、広告費(CPA)、商品原価、配送費を組み合わせて、何回目で投資回収できるかを算出します。

たとえば、CPA(顧客獲得単価)が12,000円、初回販売価格が980円、2回目以降が5,980円の場合、2回目を購入してもらっても赤字が残ります。この場合、3回目以降の継続率が利益の分岐点になります。こうしたシミュレーションなしに「とりあえず初回を安くして客を集める」という方法は、赤字を拡大させるリスクがあります。

まとめ

本記事では、ECにおける定期購入・サブスクリプションの設計方法について、基礎知識から実践的なポイント、モール別の導入方法、CRM施策、成功事例、注意点まで網羅的に解説しました。

定期購入・サブスク設計で成果を出すためのポイントを改めて整理すると、①初回→定期への引き上げフロー設計、②適切な価格設計、③配送サイクルの柔軟性、④同梱物による顧客体験の向上、⑤解約導線の適切な設計、⑥定期専用のページ・LP設計、⑦KPIに基づくPDCAの7つです。

定期購入は「導入する」ことよりも「どう設計するか」が成果を決定づけます。弊社の支援実績でも、定期購入の設計を精緻に行った店舗様はLTVが2〜2.5倍に向上し、広告投資の許容幅が広がり、事業全体の成長スピードが加速するケースを数多く経験しています。

本記事が、定期購入・サブスク設計を進めるうえでの参考になれば幸いです。

定期購入・サブスクの設計、こんなお悩みありませんか?

定期購入を導入したいが、価格設計や配送サイクルの設定方法がわからない
定期購入を始めたものの、継続率が低くLTVが伸びない
ステップメールや同梱物の設計に割くリソースが社内に足りない
楽天・Amazon・自社ECの定期購入を統合的に設計・運用する体制がない

Finnerの支援実績

弊社がご支援したプロテインブランド様では、楽天の定期購入導入設計+引き上げフロー構築+同梱物設計により、LTVが2.4倍に向上。定期継続率は6ヶ月後でも65%を維持しています。

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Written by
荻野 勇斗
Finner株式会社 代表取締役

慶應義塾大学商学部卒業。楽天グループ株式会社、株式会社セールスフォース・ジャパン、ECコンサルティング会社を経て現職。

楽天ではSOY受賞店舗を含む500店舗以上のEC事業者を担当し、売上拡大を支援。カテゴリー内で3度の表彰に加え、楽天賞も受賞。

その後、開業2期目のECコンサルスタートアップに参画し、責任者としてすべてのECモール・自社ECを横断した戦略設計から運用まで一気通貫の支援を推進。

これらの経験を経てFinner株式会社を設立。EC運営の実務とCRMの知見をかけ合わせた「商品・顧客起点のマーケティング設計」が強み。

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