楽天市場の最強翌日配送とは?基礎概要からラベルの獲得条件まで徹底解説

更新日:2025/03/12
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弊社は楽天市場などのECモールを中心として、売上向上に向けたサービスを展開しています。

今回は日々の業務で培ったノウハウから、本記事では楽天市場の最強翌日配送(旧楽天最強配送)について徹底的に解説をしていきます。

楽天市場で2024年7月より開始した「最強翌日配送」のラベル付与のシステムは楽天市場の出店者にとって見逃せない新しい仕組みです。このシステムでは楽天が定める配送品質の基準を満たす商品に配送認定ラベルが付与され、このラベルを獲得することで、店舗の集客力を高め売上アップに繋がる可能性があるのです。

そのため「最強翌日配送」のラベルを活用していくことができるよう、本記事では基本的な仕組みやメリット、また獲得条件などについても解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください!

Finnerでは成果が実証されたノウハウ・経験にもとづいて、楽天市場の外部コンサルティングとしてEC戦略立案から施策実行の代行までご支援しています。EC領域でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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最強翌日配送とは

まず初めに基本的な「最強翌日配送」の概要について解説していきます。

最強翌日配送とは楽天の定める配送品質の向上制度の一環であり、このラベルがつくことで、楽天市場のユーザーに安心感や信頼感を与えることができ、購入を決断する後押しになります。

また、この最強翌日配送ラベルのついた商品は共通して上記の3条件を満たしていることを意味しています。

12時までの注文で翌日お届け
※土日祝は9時まで

翌日以外もお届け日時を選べる

3,980円(税込)以上の買い物で送料無料

「最強翌日配送」が重要な理由

では次に最強翌日配送ラベルが重要な理由について3点解説していきます。

検索順位の向上によりクリック率が上がり購入されやすくなる

1点目は検索順位の向上によりクリック率が上がり購入されやすくなるためです。

ラベルがついた商品は検索上位に表示されやすくなることにより、ユーザーの目にとまる機会が増えるというメリットが挙げられます。これにより結果的にアクセス数が増加することで売上の向上にも期待ができるため重要施策であると考えられます。

競合との差別化が図れる

2点目は競合との差別化が図れるためです。

先程1点目にも述べたように、ラベルがついた商品は検索上位に表示されやすくなることにより、ユーザーの目にとまる機会が増えるというメリットが挙げられるため、これにより他店との差別化が可能になり競合との競争において有利になることが期待できます。

ショップの信頼度が増す

3点目はショップの信頼度が増すためです。

後ほど詳しく解説をしていきますが、結論「最強翌日配送ラベル」は厳しい条件をクリアしなければ獲得できません。そのためラベルの表示によりユーザーからのショップへの信頼度が高まるのです。

「あす楽」との違い

以前楽天市場には「あす楽」という翌日配送サービスがありましたが、Rakuten最強翌日配送の登場に伴い、2024年7月をもって終了しました。この旧システムである「あす楽」と新システムである「最強翌日配送ラベル」の大きな違いには、消費者による日時指定の必要性があります。

「あす楽」では時間指定が不可・自動的に翌日発送が適用されていましたが、「最強翌日配送」では時間指定が可能・翌日配送や他の日時も指定可能となりユーザーが必要なときに日時指定を行えるように変更されました。

このように、配送業者側も柔軟な対応が求められることで、顧客の希望に合わせた配送が可能となり、
サービスの質向上や競争力の強化にもつながるだけではなく、ユーザーの満足度も高めリピート購入につながる可能性も高めることができるシステムとなったのが「最強翌日配送ラベル」の大きな特長と言えます。

最強翌日配送を活かすためのポイント

上記でも解説した通り、「最強翌日配送」の導入は、ユーザーと出店者の両者にとってメリットがあることが期待できます。

そんな中、最強翌日配送を最大限に活かすためのポイントを2点ご紹介いたしますのでぜひ以下でご確認ください。

①店舗運営の効率化

最強翌日配送を活かすためのポイントの1つ目は店舗運営の効率化を図ることです。

後ほど詳しく説明していきますが、結論「最強翌日配送ラベル」は厳しい条件をクリアしなければ獲得できないため、出店者にとっては今まで以上に業務の効率化が求められます。

このようにラベル獲得を機に業務の改善や効率化を考えることは、出店者の店舗運営をさらに良いものにすることが可能になるなどメリットが多く存在しますので是非このポイントは押さえておくことをおすすめします。

②売上向上のための投資を行う

最強翌日配送を活かすためのポイントの2つ目は売上向上のための投資をしっかりと行うことです。

最強翌日配送の基準を満たし、実際に実現させていくためには「出荷の早さ」や「出荷の頻度を上げる」といった必要もあり、物流に対するコストの増加は避けられません。

これらは結果的には競合との差別化や売上向上に繋がる必要投資であるため、現時点で出店店舗に足りない要素などが分析した上でありましたら、しっかりと投資を行なっていくこともポイントの1つとなります。

最強翌日配送ラベルを獲得するための3条件

ではここから実際に最強翌日配送ラベルを獲得するために必要な条件を3つ解説していきます。

1.「認定基準を満たす」又は 「RSLから商品を出荷させる」

まず1つ目に「認定基準を満たす」又は 「RSLから商品を出荷させる」ことです。

「最強翌日配送」ラベルは、認定基準を満たす商品か、RSL(楽天スーパーロジスティクス)から出荷される商品に対して付与されるということを基本として覚えておきましょう。

詳しい認定基準につきましては後ほど詳しく解説させていただきますが、この条件には「最短お届け可能日表示機能」の設定または「RSLお届け日時表示サービス」の利用が必須で、どちらを選択するかによって基準が異なるという特徴があります。

2.楽天SKUへの対応

2つ目に楽天SKUへの対応・移行することです。

2023年4月から楽天市場でSKUプロジェクトがスタートしましたが、これによりSKUへの移行が最強翌日配送ラベルを獲得する条件の一つになっています。SKUプロジェクトに関しては以下の記事で解説していますのでぜひご覧ください。

SKUとは「ストックキーピングユニット(Stock keeping Unit)」を指しており、在庫管理上の最小の品目数を数える単位を表しています。

例えばアパレル製品で同じデザインのTシャツで色が2パターン、サイズがS/M/Lの3つある場合、SKUという単位を使えば在庫管理上の品目数であることが明確になり、この場合「6SKU」と表します。このようにSKUプログラムとは商品ごとではなく、異なるサイズ、色などのバリエーションごとに異なるコードを割り当てる管理方法です。

SKU管理に移行することで、同一商品のバリエーションを1商品ページ上に表示できるようになり、購入までの導線わかりやすくなるという最大のメリットがあるのです。

最強翌日配送ラベルを獲得するためにはこのSKUプログラムへの移行は条件として必須となっていますので今一度ご確認ください。

3.出荷無料ライン「39ショップ」の導入

3つ目に共通の出荷無料ラインである「39ショップ」の導入が条件となっています。

楽天市場は、2020年3月より特定の金額以上の購入に対して送料を無料にする「共通の送料込みライン」を導入しており、このシステムを導入している店舗は「39ショップ」と区分されます。こちらの詳しい解説につきましては以下の記事をご確認いただけますと幸いです。

条件にはこの出荷無料ラインである「39ショップ」の導入が必須となっていますので、可能な限り早目の導入をおすすめします。

店舗基準・商品基準について

次に店舗基準・商品基準について「最短お届け可能日表示機能」の設定をしている場合と「RSLお届け日時表示サービス」の設定をしている場合のそれぞれで解説していきます。

「最短お届け可能日表示機能」を利用する場合

「最短お届け可能日表示機能」を利用する場合は以下の2つの基準をすべてクリアしていることが必要となります。

【店舗基準】

  1. 納期遵守率96%以上
    日時指定があった場合、96%以上の確率で納期を守る必要があります。
  2. 6日以内のお届け件数比率80%以上
    すべての注文のうち、80%以上を6日以内に発送することが求められます。
  3. 月間出荷件数100件以上
    月間の出荷件数が100件以上であることが条件です。ただし、条件によっては例外も認められます。
  4. 共通の送料込みラインを導入
    税込3,980円以上の注文で送料無料に設定する必要があります。

【商品基準】

  1. 午前中の注文で翌日お届け
    12時までの注文は、翌日配送が可能であること。
  2. 午後の注文で翌々日お届け
    12時以降の注文は、翌々日配送が可能であること。

「RSLお届け日時表示サービス」を利用する場合

「RSLお届け日時表示サービス」を利用する場合は以下の2つの基準をすべてクリアしていることが必要となります。

【店舗基準】

・共通送料込みラインの導入(39ショップ)

【商品基準】

・全国どこ宛でもラベルを表示

上記からもわかるように「RSLお届け日時表示サービス」を利用する場合、「最短お届け可能日表示機能」を利用する場合に比べ認定基準が大きく緩和されます。物流を委託をRSLにすることでラベルの獲得が近づき、業務の大幅な効率化にもつながるため、RSLの導入をおすすめします。

RSLの詳細については以下の記事を併せてご確認ください。

楽天が提供している最強翌日配送への支援3選

1.楽天スーパーロジスティクス(RSL)

楽天スーパーロジスティクス(RSL)とは、楽天市場に出店中の店舗様に限り利用可能な物流アウトソーシングサービスです。

このサービスでは楽天側が商品の入荷、管理、発送といった物流業務をワンストップで対応してくれるため、店舗業務の負荷軽減に繋がり、出店者が商品企画や販売促進などの他業務に時間を充てることができるようサポートをしています。

2.Back Office Support System(BOSS)

Back Office Support System(BOSS)とは、各モールからの注文を自動で取込み、自動処理を行う楽天グループのハングリード株式会社が提供している一元管理システムです。

現在は、RSLを契約している楽天市場出店店舗を対象に提供されているサービスでありRSLとの連携メリットとしては

・自動連携で在庫データが連動
・実績データ等の手作業による事務作業の簡素化
・複数倉庫の管理でも、正しい在庫管理が可能に

などが挙げられます。

3. オンラインコンテンツ

楽天市場は「配送認定ラベルNAVI」「楽天大学」など、配送品質向上制度をサポートするための オンラインコンテンツも充実しています。

楽天大学の使用方法などについては以下の記事を参照ください。

まとめ

本記事では楽天市場の最強翌日配送(旧楽天最強配送)について徹底的に解説をしてきました。

本記事でご紹介差し上げた内容以外に関しましても無料にて相談会を実施させていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

最後まで閲覧いただきありがとうございました。


Written by
荻野 勇斗
Finner株式会社 代表取締役

慶應義塾大学卒業後、楽天グループ株式会社に入社。
楽天では関東地方や中部地方を中心に商材ジャンルを問わず、SOY受賞店舗を含めて約500店舗のコンサルティングを経験。
楽天卒業後、株式会社セールスフォース・ジャパンに入社し、CRMを中心としたBtoCマーケティングご支援の経験。

その後、急成長のECコンサルティングスタートアップ企業の開業2期目に事業責任者として参画。同社にて楽天市場だけではなくAmazonやYahoo!ショッピング、自社ECサイトなど様々な形態・商材ジャンルのEC店舗の立ち上げ〜コンサルティング事業に従事。
現在はECコンサルティング・運営代行事業を中心としたFinner株式会社を設立し、クライアントのECコンサルティングや運営代行を担う。

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