【2024最新】楽天市場のTDA広告の基本からおすすめ運用方法まで!TDA-EXPも解説!

更新日:2024/11/07
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楽天市場ではRPP広告やクーポンアドバンス広告など様々な広告がありますが、本記事ではTDA広告(ターゲティングディスプレイ広告)についてご紹介をしていきます。


TDA広告につきましては具体的な運用方法がわからない、有効に活用できていない、といった声を店舗様から伺うケースが多々あります。

本記事ではTDA広告の基本はもちろん、メリットやデメリット、具体的な入稿方法まで幅広く紹介しておりますので『TDA広告で知っておくべきこと』はすべて網羅されています。

また、弊社では出店後に売上が伸びない方向けに楽天市場店舗の無料診断を行っているほか、新規の出店者様向けにも”これから何をしていけばいいか”具体的な施策を製品の特性ごとに分析、無料にてご紹介しております。お気軽にお問合せください。

Finnerでは成果が実証されたノウハウ・経験にもとづいて、EC戦略立案から施策実行の代行までご支援しています。EC領域でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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楽天のTDA広告(ターゲティングディスプレイ広告)とは?

ではまずはTDA広告とはなんなのか、ご紹介します。


TDA(ターゲティングディスプレイ)広告とは名前の通りで、特定の楽天市場ユーザー(ターゲット)に向けて、目に留まりやすいバナー広告(ディスプレイ)を配信する仕組みを指しています。

実はTDA広告は楽天市場内で2020年の3月から開始されたばかりの比較的新しい広告です。

詳しくは後述していますが、楽天市場内のRPP広告は検索結果に[PR]として商品を表示する広告なのに対して、TDA広告では閲覧履歴の横など楽天市場内のあらゆる箇所に『バナー広告』として掲載されます。

TDA広告の掲載箇所

まず先程ご紹介した閲覧履歴の横というのは、以下の画像の様な掲載方法となります。

この様にバナー形式で商品広告が出てくるのがTDA広告です。

では閲覧履歴の他にはどの様な場所にTDA広告が掲載されるのでしょうか?

TDA広告は、多種多様な場所に掲載されますのでここでは主な掲載箇所を載せておきます。

・閲覧履歴画面の左側(上の画像の通りです。)

・検索結果画面の左側

・ランキング画面の左側

・お気に入り画面

・スマートフォンのトップ画面

・商品レビューページ(PCだと下方)

・楽天スーパーSALE等のイベントページ

すべて覚える必要はまったくありませんが、イメージだけでも覚えておきましょう。

またいずれにせよTDA広告は楽天市場ユーザーが良く見る画面(視認性の良い場所)ですので、露出頻度としては高く表示されます。

しかし様々な場所に表示されますので、その分しっかりと一つのバナーで目を惹くように工夫をしなければ効果が薄くなってしまいます。

TDA広告の課金体系について

ここはかなり重要なポイントです。

結論で言うと、課金制度はユーザーに広告が表示されると適用される「インプレッション課金」となります

現在、一表示あたり0.75〜10.00円、最低予算5万円の設定を行うことができます。

TDA広告におけるインプレッション課金は『バナーの50%以上が1秒以上表示されたタイミング』で換算されます。そこまで大きな金額にならないかもしれませんが、注意が必要な部分でもあります。

楽天市場の広告ではROASという指標が効果検証に良く活用されます。ROASとはシンプルに言うと、広告費に対してどれだけの売上を得ることができたかということになります。

しかし楽天市場のTDA広告はビュースルーコンバージョン形式に該当するため、広告を見たユーザーが直接クリックをすることなく、後日、なんらかの方法で自社の楽天市場店を訪れて購入するケースもコンバージョンとみなされます。

ここは必ず楽天市場のTDA広告を運用する上で覚えておきましょう。

TDA広告を活用する3つのメリット

楽天公式でもTDA広告の特徴(メリット)として以下の3点が挙げられています。

① “楽天市場内にお買い物に来ているユーザー”に対して広告を訴求できること

②楽天市場のユーザーデータを活かした広告配信(ターゲッティング)ができること

③広告原稿のカスタムが可能なこと

“楽天市場内にお買い物に来ているユーザー”に対して広告を訴求できること

楽天市場TDA広告はGoogleでの広告やSNSでの広告などとは異なり、モール内での直接広告です。なので基本的には何か特定の商品を購入しようとして、購買の意志がある楽天市場ユーザに対して広告を配信することが出来るのです。

皆様もスーパーマーケットなどに行った際に特定の商品だけを買おうと向かっていたとしても、セールなどになっている別製品があった場合、少しは興味を惹かれますよね。それと同じでTDA広告は自社セールとも相性が良く、新規顧客の獲得ができる可能性があります。

ちなみにですがTDA広告は任意機能で楽天市場外への配信を行うことも可能ですので、ターゲットユーザの広告接触回数を増やすこともできます。

楽天市場のユーザーデータを活かした広告配信(ターゲッティング)ができること

ただやはり、TDA広告最大のメリットは楽天市場で独自に収集しているユーザーデータに基づいて、ターゲティングを設定、そして配信できる点です。

店舗側は配信したいターゲットにセグメント設定を行い、広告配信を行うことができます。

設定できるセグメント項目とその概要について下記に載せておきますので、どの様なターゲットに配信をしたいか、イメージを持ちながら是非見てみてください。

======================

①会員登録情報

・年齢(15-19歳、20-24歳などの5歳刻み) 

・性別 

・会員ランク 

・居住地域

②閲覧履歴

・第一階層ジャンル(食品、ホビーなど)

  └第2階層ジャンル(卵、総菜など)

③イベント興味

・イベント(御中元、敬老の日、年末年始など) 

・大型イベントにおける最大買い回り数(過去1年間)

  └買い回り1~3店舗・買い回り4店舗以上

④購買履歴

・第一階層ジャンル(食品、ホビーなど)

⑤ユーザー傾向

・優良会員

⑥3か月以内3回購入

・主要9ジャンル

⑦自店舗来訪・購入履歴

・自店舗来訪履歴 

・自店舗購入履歴 

・Rakuten AIris

======================

上記セグメントも<かつ>と<または>にグループが分かれていることに注意が必要となります。<かつ>は選択するほど配信範囲を狭め、<または>はorの意味で配信範囲を増やす仕様となっています。

広告原稿のカスタムが可能なこと

先述している通り、TDA広告は上記で設定したユーザーに対してバナーを用いてビジュアル面から自社商品を訴求することが可能です。

このバナーですが、TDA広告の配信目的に応じて自由に制作することが出来るため、訴求したい文言(コピー)やデザインを作成して配信することが特徴です。

一方でバナーを変更する際には再入稿まで済ませなければならないため、再配信には少し時間がかかります。注意をしておいてください。

認知拡大に大きく役立つ

楽天市場は正直なところ、自社のオリジナル商品について”何も広告などを活用することなく”認知を高めていく難易度は比較的高いと思います。

その様な”自社商品の認知度を高めていきたいという課題”にはTDA広告は大きく貢献できるでしょう。セグメントされたターゲットの中には、広告を見るまで自社商品について知らなかったという楽天市場ユーザーも一定数いらっしゃると考えられます。

もちろん、認知拡大については少し効果測定がしづらくなるかもしれませんが、SNS(X ※旧Twitter/Instagram/TikTok)などと併用して認知度を高めていくことをおすすめします。

TDA広告のデメリットや注意点

バナー作成の審査が厳しい

やはりまず挙げられるのが、楽天市場内のTDA広告は「バナー作成の規則や審査が厳しいこと」でしょう。TDA広告はかなり色数制限やフォントサイズなどかなり細かいレギュレーションの設定がされています。この細かなレギュレーションを満たして作成していなければ、審査を通過することはできません。

また、そのTDA広告のバナーですが4サイズ作らなければならないことも出店者側に負担がかかる点だと思います。作成までにはある程度時間もかかりますので、修正が必要にならないように確実にレギュレーションを確認しながら作成していきましょう。

サイズについては下記となりますので、参考にしてください。

▼4つの必要バナーサイズ

1,280px×200px(PC/SP)

880px×320px(SP)

400px×800px(PC)

480px×360px(PC)

※最新のレギュレーションについてはRMS内でご確認ください。

広告枠が取得しづらい

またこれも良く言われることですが、TDA広告は最低予算が5万円からですので、競合が増えるに連れて最低ラインの広告費用が上がってきます。

楽天市場の特徴ですが、予算が高いという観点の他、直近の販売実績が多い店舗が優先的にTDA広告の枠を確保出来るようにもなっています。

当然ですが、楽天市場、楽天からしても『売れる商品』を優先的に売りたいという意図があります。

なので時間をかけて準備をして、いざTDA広告を活用していこうと思っていたとしても、いざ実践してみると広告枠に掲載されず、効果的な成果があげられないというご相談は弊社も良くいただきます。

この点については、弊社では元楽天のメンバーが在籍していることもあり、TDA広告枠の獲得に向けてサポートさせていただくことも可能です。お気軽にご相談いただけますと幸いです。

TDA広告活用に向けた設定手順3ステップ

TDA広告については以下の3ステップで設定することができます。

①キャンペーンに申し込む

②キャンペーンを作成する

③バナーを入稿する

①キャンペーンに申し込む

まず、TDA広告は抽選式ですので申込みが必要です。2022年11月に起こった不具合により、2023年1月から仕様が変更となりました。1店舗あたり50件が申請上限となっておりますので注意してください。

②キャンペーンを作成する

次にキャンペーンを作成します。

RMSの広告(プロモーションメニュー)からターゲティングディスプレイ広告(TDA)を選択してください。そうするとTDAの管理画面に移行しますので、キャンペーン>新規登録の順にクリックしキャンペーンの新規登録を行っていきます。

ここからは画面に沿って入力していきます。

キャンペーン新規作成の画面になりましたら、以下を参考に入力してください。

キャンペーン名:任意の項目

キャンペーン期間:キャンペーンの開始日、終了日、開始時間、終了時間

予算:1回のキャンペーンの上限金額(最低5万円からとなります。)

配信ペース:「アクセス量に合わせて最大配信」もしくは「予算を日ごとに均等配信

パッケージ種類:「ターゲティングパッケージ」もしくは「ノンターゲティングパッケージ

設定URL:広告のリンク先「商品ページ」もしくは「店舗トップ、カテゴリページ、GOLD」 

対象セグメント:セグメントの設定 に続いていきます。

TDA広告のセグメント設定については先述した①~⑦をどの様なターゲットに絞るか考えながら入力して言ってください。

これが終わればバナーの入稿に移っていきます。

③バナーを入稿する

TDA広告のバナー画像の入稿については登録したキャンペーン一覧の入稿から行えばOKです。

先述した4つの画像パターンを入力していき、遷移先のURLを指定すれば設定は完了です。

この設定が終われば、審査のフェーズに移っていきます。原稿欄が審査完了となればTDA広告の登録が完了です。完了については楽天市場からメールが届くか、もしくはRMS上から確認することができます。

TDA広告をうまく活用するためのおすすめポイント

では、ここからはどの様にTDA広告を運用していくことがおすすめなのか、そのポイントをご紹介します。

セグメント設定はなるべく狭く、そして詳細に設定する

TDA広告ではセグメント設定をできるだけ詳細に設定することをおすすめします。

ご承知おきの通り、楽天市場には莫大な数のユーザーがいます。具体的には平均月間アクティブユーザーは3,700万人を超えているとのことですので、ターゲティングを明確に配信しなければ、効果がかなり薄れてしまいます。

特に、性別・年齢・会員ランク・閲覧履歴・購入履歴・購入回数などを詳細に設定することをおすすめします。あまりに細かく設定してしまうと配信されないのではないかという懸念もあるかと思いますが、まずは上記の細かい設定をすることで様子を見てみましょう。

※特にビュースルー広告という観点からこの様な設定をおすすめしております。

バナーのクリエイティブは他社を参考にする

こちらは初心者向けとなりますが、まずは他社のバナーを参考にしてみることをおすすめします。

楽天は他のECモールと異なり、おしゃれさを追求するというよりも、目を惹くデザインが楽天市場ユーザーに好まれる傾向にあります。あまりに派手である必要はありませんが、レギュレーションに抵触しない範囲で目立たせるのをおすすめします。

分析を2週間に一度は行い、PDCAサイクルを回す

これが本当に重要です。

よく弊社にご相談をいただくお客様から最初に設定したままにしているというお話を伺いますが、大きな機会損失や費用対効果の悪い投資になっている可能性があります。

もし分析方法や、無駄になっている部分だけでも特定してほしいというご要望があればご連絡ください。

【無料ご相談はこちらから】

TDA広告新機能、TDA-EXPについて

楽天 TDA-EXPにつきましては2023年11月14日と、直近で新たに追加された広告メニューです。
発信先は楽天市場外部、かつ楽天グループ関連のサービス以外の様々なメディアで商品の訴求ができる広告となり、RPP広告やクーポンアドバンス広告、楽天内向けのTDA広告で網羅できない新規ユーザーへのアプローチが可能です。


楽天関連のサービスの中で表示される広告の運用では認知してもらえない人にも商品の訴求が可能になるため、売上金額の向上や新規ユーザーの獲得の効果が見込めます。

TDA広告を活用する注意点

最後にTDA広告を活用する上での注意点を記載します。

かなり重要な部分ですので、是非最後までご確認ください。

様々な準備や審査に時間を要する

おおよそ1~2週間は広告出稿までに時間がかかると思ってください。

理由としては先述の通りバナーを4枚作成しなければならないことや、広告の審査にどうしても時間がかかってしまうからです。もちろん1発で審査に合格すれば問題ないですが、修正は確実にあると思っていただければと思います。

最近ではテキスト占有率は30%を下回っていると思っていたが、実は詳細を確認すると下回っておらず、再審査が必要になったなど細かいレギュレーションで落とされるケースも耳にしますので注意してください。

ROASが高く表示される可能性がある

分析観点ですが、TDA広告はROASが高く表示される可能性があります。

先述の通り、楽天市場のTDA広告はビュースルーコンバージョン形式に該当します。

広告を見た楽天市場ユーザーが直接クリックしなくても後日別のタッチポイントから購入するとコンバージョンになります。

自社でしっかりと基準を設けて、TDA広告を運用することをおすすめします。
基準の設計についてお困りの店舗様はぜひお気軽に弊社までご相談ください。

まとめ

ここまで基本的なTDA広告についてのポイントとおすすめの運用方法・注意点をご紹介してきました。本記事を最後まで見てくださり、誠にありがとうございました。この記事が皆様にとって役に立っていますと幸いです。


Written by
荻野 勇斗
Finner株式会社 代表取締役

慶應義塾大学卒業後、楽天グループ株式会社に入社。
楽天では関東地方や中部地方を中心に商材ジャンルを問わず、SOY受賞店舗を含めて約500店舗のコンサルティングを経験。
楽天卒業後、株式会社セールスフォース・ジャパンに入社し、CRMを中心としたBtoCマーケティングご支援の経験。

その後、急成長のECコンサルティングスタートアップ企業の開業2期目に事業責任者として参画。同社にて楽天市場だけではなくAmazonやYahoo!ショッピング、自社ECサイトなど様々な形態・商材ジャンルのEC店舗の立ち上げ〜コンサルティング事業に従事。
現在はECコンサルティング・運営代行事業を中心としたFinner株式会社を設立し、クライアントのECコンサルティングや運営代行を担う。

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