楽天市場には数多くの広告が存在します。
弊社でも良く「どの楽天市場内広告が効果が高いのかわからず、優先順位を付けることができない」というご相談を多く耳にしますので、本記事が貴店舗における広告選定の一助になればと思っています。
もちろん店舗のフェーズや状況によって細かく活用するべき広告は分かれてきますので、まずは基本を理解した上で楽天ECコンサルタントへのご相談や弊社のような楽天コンサル・代行業者に無料の範囲で相談するのも良いかと思います。
また、Finnerでは成果が実証されたノウハウ・経験にもとづいて、EC戦略立案から施策実行の代行までご支援しています。EC領域でお悩みの方はお気軽にご相談ください。
まずは最初に覚えておくべきこととしては、楽天広告には大きく3種があることです。
運用型広告にはRPP広告やクーポンアドバンス広告、CPA広告など様々な種類の広告があります。特徴としては楽天市場ユーザーからのクリックや、クーポンの取得や、コンバージョンなどの成果に応じて費用もかかってきます。
こちらは皆様が通常ネットなどで目にする、看板の様な広告のイメージです。楽天市場のトップページやジャンルトップページ、特集ページなどに掲載されることが多く、多くのユーザーの目に留まる場所に掲載されます。
楽天市場の会員(ユーザー)に向けて、メールマガジンを広告として配信する形式の広告を指しています。俗に言うメルマガのイメージです。
楽天広告は日々変化が起きているので、まずは大枠を捉えておきながら理解を深めていきましょう!
楽天市場は月30億越えのPV数を誇ります。
外部からの集客ももちろん重要ですが、楽天市場内にも十分な市場がありますので、まずは楽天市場内の広告から抑えておきましょう。
ではここからは具体的な楽天市場広告の概要と想定効果、費用感についてご紹介をしていきます。
RPP広告は一般的に検索連動型と呼ばれ、検索があったワードに対して、画面上部に露出される広告を指しています。現在、PCだと上位4枠、モバイル・アプリだと上位6枠に露出されます。
表示された商品には[PR]と表記されるのが特徴なため、競合がどの様な商品を、どの様なワードで狙っているかなど競合分析にも活用することができます。
具体的なロジックとしては、商品名とキャッチコピー、商品説明文から自動的に表示がされます。
効果としては積極的に商品の探す層(検討層・顕在層)に広告を露出できるため、費用対効果も高いです。SEOの観点から自然検索で順位を上げていきたいと考えている場合には、ぜひ活用することをおすすめします。
ただし、検索連動型であるため、爆発的な売上を期待することができません。
RPP広告についてはこちらで詳しくまとめておりますので、ご興味があればご確認くださいませ!
クリック型の課金体系ですので、楽天市場ユーザーからクリックされた回数に応じて費用が発生します。
クリック単価は25円から、予算は5,000から実施が可能です。
Google広告と同様で、他社のクリック単価によって細かいクリック単価の調整が求められます。最初は楽天の自動CPC設定機能を活用して、ある程度の感覚値を把握しましょう!
基本的には平常時(イベントが無いとき)は週に1度程度のチューニング、イベント時(特に楽天スーパーSALE)では毎日のクリック単価調整をすることをおすすめします。
クーポンアドバンス広告もRPP広告と同様で、楽天市場ユーザーの検索キーワードに応じてクーポン表示を伴った露出を最上部に行うことができる広告になります。
ユーザーがクーポンをクリックすると直接自社の商品ページに遷移され、自動的にクーポンが取得されます。
また、一度取得したクーポンについては有効期限が切れる前にユーザーに通知されますので、クーポンが切れる直前でユーザーの再来訪も期待でき、費用対効果としても比較的高い広告です。
ただし、こちらもRPP広告同様で爆発的な売上向上を期待するタイプの広告では有りません。
クーポンアドバンス広告についてはこちらで詳しくまとめておりますので、ご興味があればご確認くださいませ!
課金方式はRPP広告と同様で設定しているCPCに応じたクリック課金となっています。
クリック単価は40円からで割引率は4%から設定することができます。
こちらはRPPほどのチューニングは必要ありませんが、基本的に週に1度は自社クーポンが露出されているか確認をしていくことをおすすめします。
楽天市場のCPA広告とは、コンバージョンに対して広告費が発生する成果報酬型広告です。
成果報酬型広告のため、ROASは比較的出やすい広告ではありますが、広告費としては高くなってしまう傾向にあります。
ピックアップアイテムとして表示されることもありますので、店舗の認知度や商品をアピールしたい店舗にはおすすめ広告です。
掲載場所としては楽天市場内外の以下です。
・楽天市場ジャンルページ「このジャンルのピックアップアイテム」
・お買い物マラソンやスーパーセールなどのイベントページ
・楽天グループ媒体内
・楽天メールマガジン
CPA広告は利益率の高い商品でないと赤字になる可能性がありますので、注意して運用をしてください。
CPA広告経由の売上に対して20%を広告費として楽天への支払いとなります。
また上限の予算設定はできませんので注意が必要です。
楽天ターゲティングディスプレイ広告(TDA広告)とは、店舗側で設定したセグメントに属する楽天市場ユーザーに対し、バナー広告を配信できる広告です。
上記画像は一例ですが、TDA広告では楽天内のあらゆる箇所にバナー広告として掲載できるメニューとなっております。
具体的な掲載場所としては、
・閲覧履歴
・スマホトップ
・ランキング
・購入履歴
・商品レビューページ など様々です。
効果としては測定しづらく、ROASも出にくいのが特徴です。
費用面にも記載しますが料金はインプレッション課金となっており、楽天市場ユーザーに広告が表示されバナーの50%以上が1秒以上に表示された時に1インプレッションの扱いとなります。
インプレッション費用に関しては2022年8月から¥0.75〜¥10.00の入札方式になっています。もちろん入札単価が高いほど広告が表示される仕様です。
またTDA広告では予算の上限を登録する必要がありますが、最低予算が5万円からです。ただし上限のため、ユーザーに表示がなければその分請求は少なくなります。
通常時の楽天市場広告で主な広告としては、24時間タイムセールがあります。
基本的には10%以上の値引き商品が日替わりで掲載される仕様となっています。
その他では、楽天トップページや特集ページ、ジャンルページなどに掲載されますので、楽天市場内を特定の商品を探しているのではなく、回遊している潜在層へのアプローチを行うことが可能です。
ディスプレイ型の広告を利用する際は、値引きなどと並行して運用することをおすすめします。
広告の掲載期間も枠によって金額も異なります。おおよその目安としては、4万円から120万円程度だと認識いただければと思います。
代表的な企画広告としては楽天スーパーSALE広告などがあります。
広告掲載費用は5万円からですが、広告枠によって露出が変化します。イベント時は楽天ポイント還元率アップ、割引率が高くなったりするため、イベントの盛り上がりに合わせて売上を最大化する際に適した広告です。
お得に商品を買いたいというユーザーが集まるため、衝動買いされやすい商品が大型イベント広告に向いています。広告枠に合わせて画像の用意やキャッチコピーなどを入稿して配信可能となります。
こちらも掲載期間やイベントによって大きく異なります。特に楽天スーパーSALEなどには「大口予算枠」として200万円規模の広告もあります。
ニュース広告とは、楽天市場会員に配信されるメール広告です。最大で300万通の配信を行うことが可能です。楽天市場会員の閲覧履歴や購買行動に合わせて配信でき、メルマガ上のリンクのクリックによって費用が発生します。
特にメルマガの中でも上部に表示される枠と、メールの件名枠はランキングにも影響が出るくらいに爆発的な売上向上が期待されます。
ただし最近の楽天市場の傾向を見ると、正直なところメルマガだけでの効果が難しいです。そのため多くの店舗が掲載系広告と並行してメルマガ広告を活用しています。
費用面ですが、先述しているとおりメルマガのリンククリックによって課金される形式です。予算上限の設定も可能です。
楽天配信については月予算5,000円から設定ができ、店舗配信は月予算30,000円からの設定可能です。
弊社では顧客インサイトを捉えた楽天運用代行に強みを持っています。
上の画像はCPM分析という分析手法ですが、弊社では上記分析により顧客インサイトを捉え、数多くのお客様で売上向上につなげることができています。
実は楽天市場でもRMSの情報を活用するとCPM分析は可能です。自社で分析するのは中々面倒ということもあり、行っていない店舗様も多いのではないでしょうか?新たなマーケティング戦略の一手として実践してみることをおすすめします。
もちろん出店から多少期間が過ぎている(数ヶ月から半年以上)ことが必要ではありますが、弊社の運用サービスではCPM分析を用いた戦略設計も行っておりますので、ぜひ売上向上に向けた次の課題設定に迷われている際はご連絡ください。
まず、RPP広告ではキーワード設定が肝中の肝です。
キーワード設定をしていない場合、楽天のアルゴリズムが勝手に自社商品に登録した商品名やキャッチコピーなどを自動でピックアップして商品を表示させます。
効果が出ないわけでは有りませんが、出づらいのが現状です。
そのためキーワード設定は非常に重要になります。
商品に登録した商品名やキャッチコピー、商品ページ内にあるテキストを頼りに自動でキーワードと関連性の高そうな商品を表示させるからです。
ではどの様なキーワードを登録すれば良いのでしょうか?
主には以下のような方法があります。
・楽天サジェストをチェックする
・Googleトレンドやラッコキーワードを活用して選定する
・自社サイトがあれば自社サイトの流入キーワードからヒントを得る
もしもキーワード設定にお困りの際は一度ご連絡をください。
無料で貴社商品に合ったキーワードを弊社で探してきます!
次はCPC調整です。最高の状態は毎日、商品ごと細かくにCPCを調整することです。
ただもちろんリソースの関係上難しいのと、そこまでの効果も(イベント時以外は)期待されないため、まずは平常時は週に1度CPCの調整を行ってみましょう!
楽天が自動でCPCの設定も行ってくれますが、現実とズレていることも多く、無駄な広告費を払っていしまっていることもあります。ぜひ一度確認してみてください。
広告として露出させたくない商品は除外設定を必ず行ってください。これを行わないとROASがかなり低い値で出てしまいます。
というのもRPP広告の仕様上、店舗商品の全てがRPP広告の出稿対象になってしまいます。広告として露出させたくない商品には「除外設定」を行うことが非常に重要となります。
CPA広告には重要な落とし穴があります。
それはクリックしてから720時間以内(30日)の購入全てが広告費の対象となることです。
一度商品を見つけてクリックした楽天市場ユーザーが、再度通常ページから訪問した際も課金対象になります。また、同様にリピートして購入した際もCPA広告の対象になるため注意が必要です。
こちらも除外設定は忘れないようにしましょう。
先述していますが、売上の20%が広告費となるため粗利が低い商品だとマイナス利益になってしまいます。ただし、SEOの観点で一度マイナス利益が出たとしても、その後の売上が見込めるようであれば問題は有りません。
クーポンアドバンス広告を運用する際は、リターゲティング要素が強い広告であることを理解しておきましょう。広告活用には種類の選択が重要ですので、広告選定を行う際には必ず覚えておきましょう。
またこちらも除外登録が重要です。クーポンアドバンス広告を配信する商品を自動最適化で設定している場合、配信したくない新商品の除外登録を行っていないと該当商品が配信されてしまいますので注意してください。
TDA広告(バナー広告)のおすすめ運用ポイントは、ずばり「割引」「ポイントアップ」「クーポン配布」などとの並行利用とバナーの工夫です。
バナー広告については「クリックして見てもらえること」と「目を惹く」かという点がポイントになります。
以下の画像を見てみてください。
どの商品に目がいったでしょうか?おそらく値引き商品は一度は目にしたかと思います。皆様がスーパーに行った際に「買う・買わない」は一旦置いておいても、商品を見た際に半額商品や割引商品はメールについているはずです。
これと同様に楽天市場内のバナー広告でも他の商品よりも如何に目立つかという点を意識してください。
また黄色や赤のような原色は目を惹きますので、取り入れてみることをおすすめします。
(もちろんブランドイメージなどはあるかと思いますが・・・。)
またその他、ぽっきり金額の活用も良いかと思います。楽天市場ユーザーの多くは「お得に商品を購入したい」と考えている方が非常に多いです。
そこで1,000円ぽっきりの商品や、2,000円ぽっきりの商品などを開発(企画)して、入り口商品として表示してみても良いかと思います。
こちらもバナー広告と同様で基本的には割引などで目立たせることと、バナーなどの工夫を行うことが重要です。
また、ディスプレイ広告は目的を持った運用が非常に重要です。なぜなら、当然ですが検索連動型などと異なりROASが非常に低く出てしまう傾向にあるからです。
認知拡大などを目的としていることを忘れないようにしておきましょう!
また、人気の広告枠は正直、一瞬で売り切れてしまいます。いつのタイミングで広告枠の販売が開始されるかRMS内の情報をよくチェックしておきましょう!
自社顧客の属性把握は非常に重要です。
戦略的なメルマガ配布を行っていきましょう!
メルマガ運用に関するの詳しい解説は以下でご紹介していますので是非チェックしてください!
本記事では「楽天市場 広告別効果と売上アップポイント」について解説しました。
記事を最後まで見てくださり、誠にありがとうございました。この記事が皆様にとって役に立っていますと幸いです。
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