【2026最新】Google Analytics(GA4)で売上UP!重要指標から改善施策まで

更新日:2026/06/17
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弊社はShopifyをはじめとした自社ECや、楽天市場・Amazon・Qoo10・Yahoo!ショッピングなどのECモールを中心として、売上向上に向けたサービスを展開しています。

本記事では、日々の業務で培ったノウハウから、Google Analytics(GA4)をECサイトの売上改善に活用する方法について徹底的に解説をしていきます。

GA4について「導入はしたけれど何を見ればいいかわからない」「データは確認しているが具体的な改善アクションにつなげられていない」「eコマース計測の設定方法がわからない」といった悩みを抱えている店舗様も少なくないのではないでしょうか?

本記事では、ECサイト運営で必ず押さえるべきGA4の重要指標から、eコマース計測の設定手順、データを売上改善に直結させる分析手法、さらにはよくある失敗パターンとその対策まで、網羅的にお伝えしていきます。ぜひ最後までご覧ください!

Finnerでは成果が実証されたノウハウ・経験にもとづいて、EC戦略立案から施策実行の代行までご支援しています。EC領域でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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目次

Google Analytics(GA4)とは?ECサイトにおける役割

GA4の基本概要とEC事業者が導入すべき理由

Google Analytics 4(GA4)は、Googleが提供する無料のアクセス解析ツールです。2023年7月に従来のユニバーサルアナリティクス(UA)が計測を終了し、現在はGA4が標準のアクセス解析プラットフォームとなっています。

GA4の最大の特徴は、従来の「ページビュー」中心の計測から「イベント」を軸とした計測に移行した点です。これにより、ECサイトにおいてはユーザーが「どの商品を閲覧したか」「カートに何を追加したか」「購入手続きのどのステップで離脱したか」といった一連の購買行動を、イベント単位で詳細に追跡できるようになりました。

EC事業者がGA4を導入すべき理由は明確です。ECサイトの売上は「集客数 × CVR(購入率) × 客単価」で構成されており、この3つのどこにボトルネックがあるかを数値で把握しなければ、的確な改善施策を打つことができません。GA4はこの分解を可能にする唯一の無料ツールであり、EC運営の意思決定を「感覚」から「データ」に切り替えるために欠かせない存在です。

GA4で計測できるeコマースデータの全体像

GA4では、EC事業者向けに「eコマースイベント」と呼ばれる専用の計測機能が用意されています。これを正しく実装することで、商品閲覧から購入完了までのユーザー行動をファネル形式で可視化できます。

GA4で計測できる主なeコマースイベントは以下のとおりです。

イベント名 計測タイミング わかること
view_item 商品詳細ページの閲覧時 どの商品に興味を持たれているか
add_to_cart カートへの商品追加時 購入意欲の高い商品はどれか
begin_checkout 購入手続き開始時 カートから購入に進んだ割合
purchase 購入完了時 売上金額・購入商品・数量
view_item_list 商品一覧ページの閲覧時 カテゴリ・特集ページの集客力
select_item 一覧から商品を選択した時 一覧内でクリックされやすい商品
add_to_wishlist お気に入り登録時 購入検討段階にある商品

これらのイベントをすべて実装する必要はありませんが、最低限「view_item」「add_to_cart」「begin_checkout」「purchase」の4つは必須です。この4つが揃うことで、GA4の「購入経路」レポートでファネル分析が可能になり、どのステップでユーザーが離脱しているかを一目で把握できるようになります。

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ECサイトで必ず押さえるべきGA4の重要指標7つ

GA4には膨大な指標がありますが、EC事業者が日常的に確認すべきものを絞り込むと、以下の7つの重要指標に集約されます。それぞれ解説していきましょう。

1. セッション数・ユーザー数(集客の全体量を把握する)

ECサイトの売上を伸ばすためには、まず「どれだけの人がサイトに訪れているか」を把握することが出発点になります。GA4では「セッション数」(訪問回数)と「アクティブユーザー数」(実際に操作を行ったユニークユーザー数)を確認できます。

注意点として、GA4のユーザー数は従来のUAと計測方法が異なり、「アクティブユーザー」がデフォルトの指標になっています。単純にUAの数値と比較すると誤った判断につながるため、GA4移行後はGA4内での推移をベースに分析することが重要です。

2. 流入チャネル別の内訳(どこから来ているか可視化する)

セッション数の「総量」だけでなく、「どこから来ているか」を分解して確認することが売上改善の鍵です。GA4の「集客」>「トラフィック獲得」レポートでは、流入チャネルを以下のように分類して確認できます。

  • Organic Search:Google・Yahoo!などの検索エンジンからの自然流入
  • Paid Search:リスティング広告(Google広告・Yahoo!広告)からの流入
  • Social:Instagram・X(旧Twitter)・TikTokなどSNSからの流入
  • Direct:ブックマークやURL直接入力からの流入
  • Referral:外部サイトのリンクからの流入
  • Email:メルマガ・メール経由の流入

チャネルごとにCVR(購入率)や売上を比較することで、「集客は多いがCVRが低いチャネル」と「CVRは高いが集客量が足りないチャネル」を切り分けることができ、広告予算の配分や集客施策の優先順位を適切に判断できるようになります。

3. 商品詳細ページの閲覧数(view_item)

eコマース計測を実装すると、GA4の「収益化」>「eコマース購入数」レポートで商品ごとの閲覧回数を確認できます。「view_item」イベントのデータから、どの商品がユーザーの関心を集めているかが明確になります。

ここで重要なのは、「閲覧数が多いのにカート追加が少ない商品」を見つけることです。閲覧はされているのに購入に至らないということは、商品ページの訴求内容・価格設定・画像の質などに改善余地がある可能性が高いと考えられます。

4. カート追加率(add_to_cart)

カート追加率は、商品詳細ページを閲覧したユーザーのうち何%がカートに商品を追加したかを示す指標です。GA4のデータから「add_to_cart数 ÷ view_item数」で算出できます。

一般的なECサイトのカート追加率は5〜10%程度が目安とされています。この数値が極端に低い場合は、商品ページの情報不足や、サイズ・カラーなどの選択肢がわかりにくい、購入ボタンの配置が悪いといったUI/UXの問題が疑われます。

5. カゴ落ち率(begin_checkout → purchase の歩留まり)

カゴ落ち率とは、カートに商品を入れたにもかかわらず購入に至らなかったユーザーの割合です。Baymard Instituteの調査によると、ECサイトのカゴ落ち率の平均は約70%前後と非常に高い水準です。

GA4では「begin_checkout」と「purchase」のイベント数を比較することで、購入手続き開始後の離脱率を計測できます。カゴ落ちの主な原因としては、送料が購入手続き時に初めて表示される、決済方法が限られている、会員登録が必須になっている、などが挙げられます。

弊社の支援経験では、カゴ落ち率が高い店舗様の多くは、商品ページ上で送料・配送日数の情報が不足しているケースが目立ちます。購入手続きに進んでから初めて「送料がかかる」と知ったユーザーの離脱は、事前の情報開示で大幅に防げるポイントです。

6. CVR・購入完了数(purchase)

CVR(コンバージョン率=購入率)は、ECサイトの収益性を測る上で最も重要な指標の一つです。GA4では「purchase」イベントをキーイベント(旧コンバージョン)として設定することで、セッションベース・ユーザーベースのCVRをそれぞれ確認できます。

一般的な自社ECサイトのCVRは1〜3%程度が平均とされています。この数値を日別・週別で追跡し、広告キャンペーンやセール施策の効果を検証していきましょう。CVRの変動が見えると、「施策の効果があったのか」を客観的に判断できるようになります。

7. 平均購入単価・商品別売上

eコマース計測を正しく実装すると、GA4の「収益化」レポートで購入あたりの平均収益(平均注文単価)商品別の売上金額を確認できます。売上を分解する公式「集客数 × CVR × 客単価」のうち、客単価の向上は即効性が高い改善レバーです。

GA4で商品別の売上データを確認し、「よく一緒に購入される商品の組み合わせ」を把握できれば、セット販売やクロスセル施策に活かすことができます。たとえば、データ探索機能を使って「purchaseイベントで同時に記録される商品の組み合わせ」を分析すれば、実際の購買データに基づいたレコメンド施策が設計可能です。

GA4のeコマース計測を始めるための設定手順

ここからは、実際にGA4でeコマースデータを計測するための設定手順を解説していきます。技術的な実装が必要な部分もありますが、全体の流れを理解しておくことで、エンジニアや制作会社への依頼もスムーズに進められます

GA4アカウント作成からプロパティ設定までの流れ

GA4の導入は、以下の手順で進めます。

  • ステップ1:Google Analyticsの公式サイト(analytics.google.com)にアクセスし、Googleアカウントでログイン
  • ステップ2:「測定を開始」からアカウント名を入力し、プロパティを作成
  • ステップ3:ビジネス情報(業種・規模・利用目的)を設定
  • ステップ4:データストリームを作成し、WebサイトのURLを登録
  • ステップ5:発行された測定IDをサイトに設置(直接埋め込み or GTM経由)

導入直後に必ず行うべき初期設定が2つあります。1つ目はデータ保持期間の変更です。GA4のデフォルトではユーザーデータの保持期間が2ヶ月に設定されていますが、これを最長の14ヶ月に変更しておきましょう。2つ目はGoogleシグナルの有効化です。これにより、同一ユーザーが複数デバイスからアクセスしても同一ユーザーとして認識され、より正確な分析が可能になります。

GTM(Googleタグマネージャー)を使ったeコマースイベントの実装

eコマースイベントの実装には、GTM(Google Tag Manager)とデータレイヤーを使う方法が一般的です。データレイヤーとは、HTMLページのコードに計測用のパラメータと値を設定するための記述方式で、ユーザーには表示されませんがGTMが読み取ることができます。

実装の大まかな流れは以下のとおりです。

  • 手順1:各ページ(商品詳細・カート・購入完了など)にデータレイヤーのコードを追加する(エンジニアまたはカート側のシステム設定)
  • 手順2:GTM上でデータレイヤー変数を設定し、各イベント用のGA4イベントタグを作成する
  • 手順3:GTMのプレビューモードで正しくイベントが発火しているか確認する
  • 手順4:GA4のリアルタイムレポートやデバッグビューでデータが届いているか検証する

実装のハードルが高いと感じる場合は、まず「purchase」イベント(購入完了)の計測だけでも先に実装することをおすすめします。購入データが取れるだけでも、「どの流入チャネルが売上に貢献しているか」「広告のROASはどの程度か」といった重要な分析が可能になります。

Shopify・ECカートASPにおけるGA4連携方法

Shopifyをはじめとする主要なECカートASPでは、管理画面からGA4の測定IDを入力するだけでeコマースイベントの計測が自動で実装される仕組みが整っています。

Shopifyの場合は、管理画面の「オンラインストア」>「各種設定」からGA4の測定IDを設定するだけで、view_item・add_to_cart・begin_checkout・purchaseなどの主要イベントが自動的に計測されます。データレイヤーの手動実装が不要なため、エンジニアリソースがない店舗様でもすぐにeコマース計測を始めることが可能です。

ただし、ASPによっては自動計測の対象外となるイベントがある場合もあります。たとえば「add_to_wishlist」(お気に入り登録)は自動計測されないことが多いため、必要に応じて追加実装を検討してください。

※関連記事:【2026最新】ECのプロがShopify(ショッピファイ)の機能や始め方を徹底解説!

設定後にデータが正しく取れているか確認する方法

eコマースイベントを設定したら、データが正しく計測されているか必ず検証しましょう。確認方法は主に3つあります。

  • GA4のリアルタイムレポート:自分でテスト購入を行い、リアルタイムで「purchase」イベントが記録されるか確認
  • GA4のデバッグビュー:ChromeのGA4 Debugger拡張機能を使って、各ページでどのイベントが発火しているか詳細に確認
  • GTMのプレビューモード:GTMのプレビュー機能を使って、データレイヤーの値やタグの発火タイミングをページ単位でチェック

特に注意すべきは、「purchase」イベントで送信されるtransaction_id(注文ID)が重複していないかです。ページリロード等で同じ注文が複数回計測されると売上データが実態と乖離してしまいます。transaction_idを正しく設定していれば、GA4側で自動的に重複を除外してくれます。

GA4データをEC売上改善に活かす5つの分析手法

GA4の導入・設定が完了したら、次はいよいよデータを売上改善のアクションに落とし込むフェーズです。ここからは、EC事業者が実務で活用できる5つの分析手法を具体的に解説していきます。

1. 購入経路(ファネル)分析でボトルネックを特定する

GA4の「データ探索」機能にある「ファネルデータ探索」を使うと、ユーザーが商品閲覧→カート追加→購入手続き→購入完了に至る過程の歩留まりを可視化できます。

たとえば、以下のようなファネルを設定してみましょう。

  • ステップ1:view_item(商品詳細閲覧)
  • ステップ2:add_to_cart(カート追加)
  • ステップ3:begin_checkout(購入手続き開始)
  • ステップ4:purchase(購入完了)

このファネルを確認すると、「どのステップ間で最も多くのユーザーが離脱しているか」が一目で把握できます。たとえば「カート追加→購入手続き開始」の離脱率が特に高ければ、カートページのUI改善や送料表示の見直しが優先課題として浮かび上がります。

弊社がご支援したアウトドア用品ブランド様では、GA4のファネル分析から「商品詳細ページの閲覧数は十分あるのにカート追加率が極端に低い」というボトルネックを特定しました。そこで商品ページの構成をスペック羅列型から利用シーンを起点とした構成に全面改修した結果、主力商品のCVRが1.4%から2.9%(約2.1倍)に改善されました(※社名非公開)。

2. 流入チャネル別のCVR比較で広告投資を最適化する

GA4の「集客」>「トラフィック獲得」レポートでは、流入チャネルごとのセッション数・CVR・収益を一覧で比較できます。この分析によって、「集客コストに見合った売上を生んでいるチャネルはどれか」を定量的に評価できます。

よくある発見パターンとしては、以下のようなケースがあります。

  • SNS流入はセッション数が多いがCVRが低い → ターゲティングの精度を見直す
  • メール経由の流入はCVRが高いが絶対数が少ない → メルマガの配信頻度やリスト拡大に投資する
  • リスティング広告のCVRが期待より低い → LPの訴求内容やキーワード設計を見直す

重要なのは、チャネル別のCVRだけでなく「売上への貢献度」まで確認することです。CVRが高くてもセッション数が少なければ売上への寄与は小さいため、投資優先順位はCVRと集客量の掛け算で判断していきましょう。

3. 商品別パフォーマンス分析で注力商品を見極める

GA4の「収益化」>「eコマース購入数」レポートでは、商品ごとの閲覧数・カート追加数・購入数・売上金額を横並びで確認できます。このデータを活用して、商品ポートフォリオの分析を行いましょう。

EC運営で特に有効なのは、商品を「閲覧数×CVR」のマトリクスで分類するアプローチです。

分類 閲覧数 CVR 改善アクション
スター商品 多い 高い 広告強化・在庫確保で売上最大化
改善余地あり 多い 低い 商品ページの訴求・画像・価格を改善
隠れた優良商品 少ない 高い 集客強化(広告・SEO・導線改善)
見直し対象 少ない 低い 広告費削減・販売終了の検討

特に注目すべきは「改善余地あり」に分類される商品です。閲覧数が多い=集客できているにもかかわらずCVRが低いということは、商品ページの訴求力に課題がある可能性が高く、ページ改善だけで売上を大きく伸ばせるケースが少なくありません。

4. ランディングページ分析で離脱率の高いページを改善する

GA4の「エンゲージメント」>「ランディングページ」レポートでは、ユーザーが最初にアクセスしたページごとのセッション数・エンゲージメント率・CVRを確認できます。

ECサイトにおけるランディングページ分析のポイントは、「集客数が多いのにエンゲージメント率が低いページ」を優先的に改善することです。広告やSEOで集客したユーザーが最初に見るページの品質が低いと、サイト内を回遊することなく離脱してしまい、せっかくの集客コストが無駄になります。

改善の方向性としては、ファーストビューに「ユーザーの期待に合った情報」を配置すること、ページ読み込み速度の改善、関連商品やカテゴリページへの導線の追加などが効果的です。

5. セグメント分析でリピーターと新規の行動差を把握する

GA4の「データ探索」では、新規ユーザーとリピートユーザー(リピーター)のセグメントを作成して比較分析ができます。ECサイトにおいて、新規とリピーターの行動パターンには大きな違いがあることが多く、それぞれに適した施策を打つことが売上最大化のポイントです。

分析のポイントとしては、新規とリピーターのCVR・客単価・閲覧ページ数・購入頻度を比較し、「リピーターのCVRが新規の何倍か」を把握しましょう。多くのECサイトでは、リピーターのCVRは新規の3〜5倍程度になります。この差が大きいほど、リピーター育成施策(CRM・メルマガ・LINE)への投資効果が高いことを意味します。

弊社がご支援したオーガニック食品ブランド様では、GA4のセグメント分析で「新規ユーザーのリピート購入率が極端に低い」という課題を特定し、Shopify上でKlaviyoを導入した購入後フォローメール+同梱物を活用した自社ECへの誘導設計を実施しました。その結果、顧客あたりLTVが1.8倍に向上し、楽天→自社ECへの流入が月間200件以上発生するようになりました(※社名非公開)。

※関連記事:【2026年最新】ECサイトで成果を出すCRM(顧客管理)活用法を徹底解説!メリット・ツールの選び方などを紹介

荻野勇斗 一言コメント Finner株式会社 代表取締役 荻野勇斗 500店舗以上のEC支援実績
GA4を「見ているだけ」で終わっている店舗様が非常に多いと感じています。数値の変動を眺めるだけでは改善にはつながりません。大切なのは、数値の裏にある「なぜ?」を掘り下げることです。たとえばCVRが下がったとき、「どの流入チャネルのCVRが下がったのか」「どの商品のカート追加率が落ちたのか」まで分解すれば、打つべき施策が具体的に見えてきます。弊社では「見る→分解する→仮説を立てる→施策を打つ→検証する」のサイクルをお客様と一緒に回すことを最も重視しています。

GA4×ECで成果を出すためによくある失敗と対策

GA4を導入しているEC事業者でも、データを売上改善に活かしきれていないケースは少なくありません。ここでは弊社が支援現場でよく見かける3つの失敗パターンと、その対策をご紹介します。

データは見ているが改善アクションに落とし込めていない

最も多い失敗パターンが、「毎朝GA4を開いてセッション数を確認して終わり」というケースです。セッション数やPV数の増減を眺めるだけでは、具体的な改善施策にはつながりません。

対策としては、GA4のデータを「集客数 × CVR × 客単価 = 売上」のフレームワークに沿って確認する習慣をつけることです。売上が下がったときに「集客数が減ったのか?CVRが下がったのか?客単価が落ちたのか?」を切り分けるだけで、改善すべきポイントが明確になります。

弊社では週次レポートのテンプレートとして、この3指標の推移+前週比・前年比を一覧で確認できるフォーマットを使用しています。データを「見る」のではなく「比較する」ことで、異常値や改善ポイントに気づきやすくなります。

eコマースイベントの実装漏れ・設定ミスに気づいていない

GA4の「収益化」レポートにデータが表示されない、または明らかに数値がおかしいという場合は、eコマースイベントの実装に問題がある可能性が高いです。特に多いのは以下のようなミスです。

  • データレイヤーのパラメータ名がGA4の推奨仕様と異なっている(例:「product_name」ではなく「item_name」が正しい)
  • 「currency」パラメータが設定されておらず、売上金額が正しく記録されない
  • GTMのトリガー設定が誤っており、イベントが発火していない
  • テスト注文のデータが本番データに混ざっている

こうしたミスに気づかないまま数ヶ月運用してしまうと、正しくないデータに基づいて誤った意思決定をしてしまうリスクがあります。eコマースイベントを実装した直後は、必ずテスト購入を行い、GA4側で売上金額・商品名・数量が正しく記録されているか丁寧に確認しましょう。

データ保持期間やクロスデバイス計測の初期設定を見落としている

GA4は導入しただけではベストな状態ではありません。先述のとおり、データ保持期間のデフォルトが2ヶ月と短いため、過去のデータと比較した長期分析ができなくなります。また、Googleシグナルを有効化していないと、スマートフォンとPCなど複数デバイスからアクセスするユーザーが別々のユーザーとして二重カウントされてしまいます。

さらに、GA4では内部トラフィック(自社スタッフのアクセス)の除外設定も忘れがちなポイントです。自社IPアドレスからのアクセスをフィルタリングしていないと、スタッフのアクセスがセッション数やCVRに影響を与え、正確な分析ができなくなります。これらの初期設定はGA4導入後すぐに完了させておきましょう。

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GA4だけでは見えないECモールのデータ分析との違い

GA4は自社ECサイト(Shopifyなど)の分析には非常に強力なツールですが、楽天市場やAmazonなどのECモールの分析はGA4では行えない点を理解しておくことが重要です。ここでは、モール分析ツールとの違いと、自社ECとモールを横断して分析する際のポイントをお伝えします。

楽天RMS・Amazonビジネスレポートとの役割の違い

ECモールには、それぞれ独自の分析ツールが用意されています。

分析ツール 対象 主な計測項目 GA4との違い
GA4 自社ECサイト 流入チャネル・ユーザー行動・ファネル分析
楽天RMS(R-Karte) 楽天市場店舗 アクセス人数・転換率・客単価・検索KW モール内検索KWが取れる
Amazonビジネスレポート Amazon出品 セッション数・CVR・カート獲得率・売上 カート獲得率など独自指標あり
Shopifyストア分析 Shopifyストア 売上・CVR・リピート率・商品別分析 GA4と併用で詳細分析可能

GA4と各モール分析ツールの最大の違いは、GA4は「ユーザーの流入経路やサイト内行動」を横断的に分析できるのに対し、モール分析ツールは「モール内での商品パフォーマンスや検索順位」に特化している点です。両者は代替ではなく補完の関係にあります。

自社EC × モール を横断して分析する際のポイント

自社EC(Shopifyなど)とECモール(楽天・Amazon)の両方を運営している店舗様は、チャネルごとにKPIを分けて管理することが重要です。GA4で自社ECのデータを分析しつつ、各モールの管理画面でモール固有の指標を確認する、という使い分けが基本になります。

特に意識すべきポイントは以下の3つです。

  • 自社ECとモールで同一商品のCVRを比較する:同じ商品でもチャネルによってCVRが大きく異なることがあります。GA4と各モールレポートのCVRを並べて比較し、改善余地の大きいチャネルを特定しましょう
  • 広告ROASはチャネル別に管理する:自社ECのGoogle広告はGA4で計測し、楽天のRPP広告はRMSで計測する、というように分けて管理します。チャネル横断のROAS比較は、同一のスプレッドシートに集約すると判断しやすくなります
  • 顧客データの活用範囲が異なる:自社ECではGA4+CRMツール(Klaviyoなど)で顧客の行動データを詳細に分析・活用できますが、楽天やAmazonではモール側の制約により顧客データの活用範囲が限定されます。この違いを理解した上で、チャネルごとの戦略を立てることが大切です
荻野勇斗 一言コメント Finner株式会社 代表取締役 荻野勇斗 500店舗以上のEC支援実績
自社ECとモールの両方を運営されている店舗様が増えていますが、GA4だけで完結しようとすると分析が片手落ちになります。弊社では「GA4で自社ECのユーザー行動を分析し、楽天RMSやAmazonビジネスレポートでモール固有の数値を把握し、それらを統合して戦略を立てる」という三段構えのアプローチをおすすめしています。特に自社ECで獲得した顧客データを活用してリピーター育成につなげる設計は、モールにはない自社ECならではの強みです。

まとめ

本記事では、Google Analytics(GA4)をECサイトの売上改善に活用する方法について、見るべき重要指標から設定手順、具体的な分析手法、よくある失敗パターンまで網羅的に解説しました。

GA4を活用したEC売上改善のポイントをまとめると以下のとおりです。

  • まずはeコマースイベント(特にview_item・add_to_cart・begin_checkout・purchase)の計測を正しく実装することが最優先
  • GA4のデータは「集客数 × CVR × 客単価 = 売上」のフレームワークで分解し、ボトルネックを特定する
  • ファネル分析・チャネル別CVR比較・商品別パフォーマンス分析など、目的に応じた分析手法を使い分ける
  • データを「見る」だけでなく「比較する→仮説を立てる→施策を打つ→検証する」のPDCAサイクルを回すことが成果につながる
  • 自社ECとECモールを併用している場合は、GA4とモール分析ツールを補完的に活用する

GA4は無料で利用できる非常に強力なツールですが、データを売上改善に結びつけるためには、適切な設定と分析ノウハウが不可欠です。「GA4の設定や分析に不安がある」「データはあるが改善施策に落とし込めていない」という方は、EC運営のプロに相談してみることも有効な選択肢の一つです。

弊社がご支援した中堅アパレルメーカー様では、データに基づいた商品ページの全面リニューアルとSKU統合によるレビュー集約を実施した結果、転換率が1.2%から2.8%(約2.3倍)に改善されました(※社名非公開)。データ分析を起点とした改善施策にご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

GA4を活用したEC売上改善、こんなお悩みありませんか?

GA4のeコマース計測を実装したが、データの見方がわからない
CVRやカゴ落ち率が課題だとわかっているが、改善の打ち手がわからない
商品ページの改善や広告運用を自社だけで回しきるリソースが足りない
GA4のデータを基にした全体戦略がなく、場当たり的な改善に終わっている

Finnerの支援実績

弊社がご支援した中堅アパレルメーカー様では、データ分析に基づく商品ページの全面リニューアルとSKU統合によるレビュー集約を実施し、転換率が1.2%から2.8%(約2.3倍)に改善。売上も約2.3倍に成長されました(※社名非公開)。

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Written by
荻野 勇斗
Finner株式会社 代表取締役

慶應義塾大学商学部卒業。楽天グループ株式会社、株式会社セールスフォース・ジャパン、ECコンサルティング会社を経て現職。

楽天ではSOY受賞店舗を含む500店舗以上のEC事業者を担当し、売上拡大を支援。カテゴリー内で3度の表彰に加え、楽天賞も受賞。

その後、開業2期目のECコンサルスタートアップに参画し、責任者としてすべてのECモール・自社ECを横断した戦略設計から運用まで一気通貫の支援を推進。

これらの経験を経てFinner株式会社を設立。EC運営の実務とCRMの知見をかけ合わせた「商品・顧客起点のマーケティング設計」が強み。

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